武漢

長江(揚子江)中流に位置するビッグ・シティ武漢は、

古くから交通の要所だったこともあって、数々の改革

の舞台になった町である。「武漢三鎮」(鎮=街)と

いわれているように、町は漢口、武昌、漢陽の3つの

地区からできている。ほかの中国の町とは異なり、ど

こか中世ドイツを思わせる赤屋根の続く漢口地区には、

かっての租界時代の建物がそのまま残され、現在は

湖北省一の商業都市として栄えている。東湖の西側に

広がる武昌地区は、武漢大学や公園、史跡などのある

静かな文教地区だ。しかし、近年巨大なコンビナート

が次々に建てられ、今や重工業の街へと生まれ変わろ

うとしている。漢陽地区はこの武昌と漢口を結ぶ中間に

位置している。

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黄鶴楼。

度重なる改修を経て再建された武漢のシンボル。

 

武昌の蛇山にあり、江南三大名楼のひとつに数えられる。三国時代の呉の建立といわれるが、その後、数々の改修がなされた。清代だけでも8度の修復が行われ、現在の建物は1985年に再建されたもの。楼閣からは長江(揚子江)が眺望できる。

 

 

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武昌地区にある黄鶴楼公園全景(写真下側)と漢陽地区とを結ぶ長江大橋。

長江大橋は、長江に架けられた近代的な橋としては第一号。全長1670メートル、上段は自動車道、下段は列車が走る2段の橋である。

水面から道路までの高さは80メートル、水上部分だけでも1km以上ある。薄く霞んで見えるのはテレビ塔。

 

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黄鶴楼公園内。

 

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