友達との、いろいろなトラブルのせいでしょうか?それとも、単にそういう時期だったのでしょうか?
ちょうど体が、子供から男性へと変わりつつある時期でした。
だからといって、思春期だったからと、一口では言えませんが・・・・
5年生の頃から、ルカは情緒的に不安定になることが多く、私が、少し彼を批判すると、「ぼくは、なんて悪い子だろう」と、かなり、激しい動揺を見せました。
「家出する」「自殺する」と騒いで、実際に首を絞めようとしたこともあります。
こんなふうに書くと、何だかとても、荒れた状態だったと思われるかもしれませんが、普段は落ち着いていて、学校の先生にそのことを話しても、びっくりされるような状況でした。
それでも、家の中で、何かのきっかけで、悪いことを思い出したりすると、上記のような状態になることがありました。
私も、はじめは、自分に悩みをうち明けてくれてるのかなあと、しっかり聞いてあげなくちゃなどと思ってしまいました。
しかし、聞けば聞くほど、状態が悪くなり、何だか、そういう落ち込んでいる自分に、酔いしれているような?そんな様子にもみえました。
そのくせ、気分が変わると、コロッと陽気になり、今までの落ち込みは何だったの?と、私を悩ませました。
私は、とにかくそのような兆候が現れたら、話題を変えるようにして、一つの事のみに、思考が偏らないよう心がけました。
それと当時に、本人にも、努力してもらう必要を感じ、いやなことばかりではなく、楽しいことを思い浮かべられるような方法を考えました。
小さい頃から、今日は歯磨きをしたかとか、朝はきちんと起きられたかなど、一日をチェックする表を作り、彼は、就寝前によくできたものにシールをはるという習慣がありました。
それを、利用して、良いことがあった日には、シールを張るようにしました。まあ、あまり効果は、期待していなかったのですが・・・・
本人は、なかなか気に入っているようで、中学生になった今でも、「今日は、良いことあったなあ」などと、独り言を言いながら、就寝前には、せっせとシールを貼っています。
この頃は、自分の体のことにも、かなり関心があり、健康でありたいという願望が強く、少しの体調の変化にも敏感で、病気かなあと不安がったりもしました。
体つきも、オトコっぽくなってきたので、そろそろ性教育も必要かなあと、考えるようになりました。
ちょうど、そのころの担任は、とても若い男の先生でしたが、「性教育は、学校ではどのようにおこなっているのか」と、聞いたところ、「ルカ君には僕が教えます。」と、はりきって言ってくださり、保健の教科書を見ながら、勉強の一つとして、教えてもらうことが、できました。
何が、よかったのかわかりませんが、徐々にルカの心の動揺も、おさまっていった気がします。
次へ
プロフィールに戻る