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(1)最近の年別釣果推移
これは最近9年間の釣行1回のあたりの年別平均匹数の推移です。多摩川以外の管理池や湖沼などの釣果は除いている。
2002年は「1.自然の力」にあるとおり、2001年から2002年にかけて数回の大水があり、釣場環境が大きく変化し、落ちこみが激しいものとなっている。ている。
2003年はフランチャイズの壊滅で、釣仲間が和泉多摩川が釣れていると聞けば其処へ、丸子橋下流が出ていると聞けば其処へ車で行って釣ることとなった。それまでの1ヶ所だけで辛抱強い釣と異なり、イイトコ取りしたので1回当たりは多くなった。しかし、釣行回数は激減。
河原の青空の下、釣糸を垂らせば何かが釣れたのは、遠い子供の頃の多摩川の思い出だ。釣に飽きれば河原で鬼ごっこ。お腹がすいて河原の畑でトマトやきゅうりをチョット失敬しても畑のおじさんは大目に見ていてくれた。
あれから50年、河原には畑など無く、野球場やテニスコート、ファミリー用の公園などとなっている。そんな多摩川の最近の釣果を整理してきたが、2004年以降は決まった所で竿を出すことも釣果も激減し、統計数値には値しないので外している。

お断りしておくが、私は釣が好きだが上手なほうではない。
また、記録は手竿での浮子釣りで釣れる範囲のもので、一応の対象魚は「
マブナ」それに交じって「ヘラブナ」、「コイ」としている。
(2)月別釣果変化
(3)魚種別比率変化
9年間通してみると、やはり気温が高いと魚も活発に動いて餌の食いも良い。
1回の釣行あたりの数は、ノッコミが終り、水温が高くなる7月がピークとなり、魚と力比べの引っ張り合いしている瞬間は最高だ。
あちこちから雪の情報が入り始める12月から早春3月までは、防寒具に身を包み震えながら糸を垂らしても’オデコ’の日が多くなり、魚たちは何処へ行ってしまったんだろうと寂しくなる。1月は最悪だ。
多摩川下流の魚種は多い。手竿で糸を垂らしていると「コイ」「マブナ」「ヘラブナ」「ニゴイ」「ナマズ」「ヤマベ」「ハヤ」「クチボソ」などが釣れる。その他、雨上がりなどは「モクゾウガニ」「カメ」なども掛かってくる。道具を変えれば「アユ」「マルタ」「ボラ」「ウナギ」「ハゼ」「テナガエビ」「ブラックバス」なども顔を見せている。
私が所属する地元釣会では「ヘラ」「マブ」「コイ」が釣果の対象なので、これらの比率を以下に整理してみた。
魚 名   平 均  
ヘラ
(へら鮒)
10 % ヘラは日本独自のスポーツフィッシングでもあり、ヘラ師と呼ばれるようなヘラのみに対象を絞った釣師も居るほど、繊細なアタリを取る技術が必要とする魚である。
水中の中層を回遊する魚で、私のようにマブでも良しとする仕掛ではなかなか釣れない。一割釣れていることに驚いている。
マブ
(真鮒)
60 % 釣りは鮒に始まり鮒に終ると云われるのも納得する楽しい相手だ。釣れるのは大体30cmから35cmで、アタリも数回続き、そのタイミングを計る楽しさがある。
引きも割合強く早く水面から出して空気を吸わせて魚をガックリさせる必要がある。狙っている魚なので比率はどうしても大きくなる。
コイ
(鯉)
18 % これは別の意味でスポーツフィッシングだ。体長も40〜60cmと大きいのが来る。フナの仕掛でハリスも0.8号から1.2号なので、餌に食いついて引き上げるまで糸が切れて逃げられることも多い。如何に辛抱強く相手の呼吸に合わせられるかが勝負となる。
60cmを越えるものが掛かった時はキブアップ、ハリスを切られるだけ。それらは鯉専門にリール釣りしている釣師に任せる。

フナッコ=鮒の子供
 コイッコ= 鯉の子供)
  12 % その他の12%はフナおよびコイの10〜20cm位の幼魚で、これも親と同じようにアタリはすごい。しかし、魚との引っ張り合いはあまり無い。この位の魚は川鵜やブラックバスの絶好な餌食となって年々少なくなり寂しい限りだ。川鵜は釣り人の、目の仇となっている。
6-1.最近の多摩川釣果