は行から始まる作家さん


東野圭吾

手 紙(文春文庫) 東野圭吾の本は何冊が読みましたが、売れっ子作家さんなんだ〜という感じ。
でも、この作品は深い! 
「差別や偏見のない世界はない」という言葉が重くのしかかります。
主人公が勤務する社長の言葉に、深く考えさせられました。



灰谷健次郎

兎の目(新潮文庫) 児童文学作家のイメージが強くきれい事が多い気がして、読むのをとまどいました。
特にこの本は障害児教育にかかわることが描かれており、現実を知っている私としては読んでいらいらするかもと思ったのですが。
単なる理想の世界ではなく、すごく考えさせられることが多く、「あなたならどうする?」と常に問いかけられているような気がしました。
太陽の子(新潮文庫) 沖縄の現実をこの本で初めて知りました。
戦争はまだまだ終わっていないということ。
この作家さんが描く登場人物は皆、心に傷を負いながらも優しく、強い。
子供の頃に読みたかったなーと思います。



ヘルマン・ヘッセ

車輪の下(新潮文庫) ヘッセの文体は叙情的というか、ともすると退屈だと思いがちですが、
きっと描かれている景色なりを思い浮かべながら読むと、また味わい方がちがうのかな〜と思ったりします。
主人公が受験戦争?に押しつぶされていく様は今日的な問題でもありますね。
少年時代の繊細な気持ちを思い出させてくれます。
シッダールタ(新潮文庫) 主人公が悟りの境地に行き着くまでの過程を書いたお話です。
若い頃は読めなかったかもしれません。
こういう本も読めるようになったのかと、過ぎ去った年月の長さを思ってしまいました(笑)