休憩時間
「今日は俺、馬鹿しちゃったよなー」と、仕事帰りのルカはどーんと落ち込んでます。
まあ、珍しくない光景ですが、こういうときは私も時間をとって話を聞かなければいけないので、ちょっとした覚悟がいります。
今回の落ち込みの内容は・・・。
ルカの職場は午後はきちんと10分間の休憩を皆と交代でとることと決められているのですが、午前中は特に時間は決められてなく、トイレ休憩程度の休憩なのだそうです。
その間、別の人がルカの担当の仕事を受け持ってくれるわけです。
ルカの仕事は工場なので、機械は常に稼働しているわけで、一斉に休憩というわけにはいかないみたいです。
その日の午前中いつものように「ちょっと交代してあげるから、休憩行っておいで」と声をかけられたルカ。
トイレだけちょっていってすぐ帰ってこようと思い、いつものトイレに。でもそこは混んでいたのでちょっと遠いトイレに行って帰ってくると
「ルカくん、どうしちゃったの? 随分長い間戻ってこなかったね。心配したよ」と、交代の方に言われたしまった、とのこと。
びっくりして時計を見てみると、自分が思っていた以上に時計の針は進んでいた!とのことでした。
「全然、時間が経っているっていう自覚がなかったんだよなー」と、うなだれるルカ。
会社の方達はやさしいので、そのことで注意を受けたわけではなかったようですが、時間が経っているのに気づかない自分自身が許せない様子でした。
「それで、その人には"長い間代わってもらってすみません"って、謝った?」と聞くと、
「いや〜、あまりのショックで謝ることもできなかった」とルカ。
うーむ、それはまずいな〜、ルカは内心ショックを受けていても表情に出ないし、相手にはショックで謝れなかったということは通じないだろうなー。
時間配分というのも、ルカの課題の一つなのですが、例えば家での生活だと、ぼーっとしていてお風呂に1時間いた、ということがたまたまあります。
そんな時も「なんでこんなに時間が経っているんだろう?」とあわてます。
今回の話は、解決策を考えるまでもなく「マメに時計をみよう」ということに尽きるのですが。
それと、まずいことしたなと思ったらとにかく「すみません」と謝るように助言しました。
休憩時間も自己管理で動かなければならないので、ルカにはちょっとわかりにくいのかもしれません。
そういえば、この間「職場環境アンケート」という紙が渡され、職場で改善して欲しいことがあったら記入の欄があったのですが、ルカは悩んだ末「指示がわかりにくいことがある」と記入。
「名前書かなくていいし、一応書いておく」とルカ。
でも、ルカの特徴のある字だとわかると思うのですが・・・。
たぶん「指示がわかりにくい」って書くのはルカだけだし・・・・と、いろいろ考えたのですが、本人が考えた末に書いたものなので、そのまま出してもらいました。
確かに、ルカとっては、現在も未来も最大の悩みはそこになるのかな?という気はしています。
でも、上司にしてみると「こんだけ丁寧に指示してるのに、まだわからないの?」と思われるかもしれませんね(苦笑)
そこが一般就労のつらいところです。
前に戻る