・近況報告341

コタツ

我が家のリビングには、大きな家具調コタツ(今ってこの言葉自体使わない?)がどーんとおいてありました。
冬はコタツ機能を使って温かく、夏はテーブルとして使ってました。
おかげで今時の子には珍しくコタツ大好きな子ども達に育ちました。
今の住居に越してきたのは、ルカが1歳の頃。まさにやんちゃ盛りです。
新しいマンションでリビングにソファーを置いたり・・・というのが普通でしょうが、まだまだ小さい子どもがいる家庭では、ソファーを置くとそこで飛び跳ねたりして、すぐにダメになってしまうという話を聞いて、それじゃーうちは当然無理! ということで、ソファーを諦め当時流行っていた家具調コタツにしたわけです。

もう子ども達も大きくなった今、そんな心配もなくなったし、何よりも近頃私は、低い位置から立ち上がるのに負担を感じるようになってきてしまいました。年をとったということですね・・・・。
それで思い切ってソファーの生活にすることに決めました。
実は、今まで何度もそう思ったことはあったのですが、ソファーを置くとコタツは捨てなければならず、それをずっと躊躇していたのでした。
そのコタツを囲んで、家族でテレビゲームをしたり、トランプをしたり、思い出がたくさんあって、なかなか捨てる気になれなかったのです。
そして、何よりも一番の思い出が、そのコタツテーブルにある凹んだ傷跡。
ルカやミミがとってもちいさい頃、ふとしたことで二人がそのコタツに座ってきょうだいげんかを始め、それにキレた私が、近くにあったオモチャをいきなりテーブルにぶつけて「いいかげんにしなさーい」と怒った時にできたキズなのでした。
思ったよりも深いキズになっていて、当時の私の力が相当なものだったのを物語っています。

コタツを粗大ゴミに出す日。
子ども達とその話題になりました。
「お母さん、すんごーく怖かったんだから〜」とミミ。
私の記憶ではミミはまだ2歳くらいだったと思うのですが、ほんとに覚えているとしたら驚きです。
そしてもっと年上のルカは「全然覚えていない」とのこと。
我が家ではよくある話です。
ルカがちいさい頃大変だったので、ルカをきつく叱ることが多々あり、本人がそれを覚えていても不思議はないのですが、何も覚えてないことが多いのです。
逆にミミは、ルカが怒られている一部始終を見て育ち、事細かく覚えているようで「お母さんは怖い!」という印象をちいさい頃から持っていたようです。
なんだか、皮肉な結果だなーといつも思います。

そしてその当時の心境には私だけが知っている事実がありまして・・・。
ルカが診断されてまだ日が浅い頃だったと思うのです。
「なんでこんなことになってしまったんだろう?」という思いが、その時爆発してしまって、私はオモチャをテーブルにぶつけた後、大声で泣いたのではないか?と記憶しています。
そのあと、なんだか妙にすっきりして、それからは子どもの前で泣くこともそんなになくなったのではないか?という気がしています。
私にとってはそういうこともあって、思い出深いコタツなのでした。

でも、それからもう20年近く経ちますからね〜。いつまでも思い出に浸っているわけにもいかないし。
かくして、コタツは粗大ゴミのおじさん達にトラックに乗せられ、引き取られていったのでありました。

代わりに買ったテーブルは、ガラステーブル!
子どもが小さかった頃は考えもしなかったものです。
それこそ、オモチャをガンガンぶつけたり上に昇ったり・・・というのが目に見えてましたから。
あの頃は、インテリアデザインなんて二の次で、いかに子どもにイタズラされないか? そればかりを考えて家具を選んでいたような気がします。
特にガラス製品は、ルカがとても興味を覚えて叩いたりするので、極力買わないようにしていたのです。
「やっと念願のガラス製品が買えたね」と、ルカパパと話したのでした。

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