・近況報告340

ハンコ

ルカの勤務先では、勤怠管理は毎日出勤簿に各自ハンコを押すことにしているようです。
ある日ルカが「朱肉がなくなってハンコが薄くなる」と言ってきました。
ルカはハンコは一つしか持ってないので、普通の銀行印でハンコ入れについている朱肉を使って押していました。当然、朱肉もなくなるはずです。
とりあえず、家に朱肉付きの新しいハンコ入れがあったので、それを持たせました。
でも、ふと疑問に思うことが。
ルカ以外の従業員の皆様はどうしているのだろう? 普通のハンコなら朱肉は当然要るから、通常出勤簿の近くに共用の朱肉がおいてあるはず。
でも、それがないということは、みんなシャチハタのハンコを押しているのではないだろうか。
銀行印とか普段持ち歩きたくないだろうし・・・と思って 「みんなはどうしてる? シャチハタで押してない?」と聞くと、 ルカは「みんなのことはわからない」としぶーい顔で答えました。
私がいつも聞いてしまう「みんなはどうしてる?」の質問は、ルカにとっては嫌な質問のようです。
なんで、みんなのことをいちいち気にしなくてはいけないのか、ルカには疑問なのです。マイペースですからねー。

更に「銀行印を普段持ち歩くのって嫌だよね。ルカもシャチハタにしたら? 途中で違うハンコにするのってだめなのかな〜」と言うと、
ルカはなんだか要領を得ない顔になって「あー、だから朱肉新しくしたよ」と、かみ合わない返事。
もしかして・・・
ハンコと朱肉とシャチハタの名称と実物がごっちゃになっているんだ、とそこで私も気がつきました。
ルカは物の名称をなんとなく覚えているようなことがあり、たとえばハンコといったらルカが持ち歩いているハンコ入れのケース全体を指すもので、でも、更にその中味は朱肉とハンコに別れているということ、ハンコには我が家で言うなら宅急便の認め印に使っているシャチハタと朱肉を必要とするものといろいろあることが、ルカにはわかってなかったようです。
とりあえず、簡単に説明して「まあ、当分はこのままでいいか」ということになりました。
ちなみに我が家の名字は少々変わっていまして、シャチハタでも店頭に置いてないことも多く、不便を感じています。

さて、この物の名称。語彙が豊富なルカなのですが、意外にわかってないことがあります。
例えば、ふとん(寝具)。
「ふとん」というカテゴリーの中に掛け布団、敷き布団、シーツ、枕といろいろあるのですが、それ一つ一つの名称がわかっていなかった!というちょっと驚きの事実が過去にありました。
いまでも、ふとんを干すので「掛け布団持ってきて」と頼むと「えー、掛け布団はこれ?」と確認しながらもってきます。
そういうことで、会話がかみ合わなくていらいらしてしまうことって、あると思います。
皆さんもお気をつけ下さい。

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