家計簿
ある夜のこと。
「お母さん、小遣い帳つけてんだけど、なんだか変なんだよなー」と、ルカが私に聞いて来ました。
お正月や成人式でお祝いをもらったりで、お金の出入りが激しく、わけがわからなくなったようなのですが・・・。
「どうも6.000円多いんだよね」とルカ。
私もめんどくさくなって
「少ないなら大変だけど、多くなったなんて結構なことじゃない?」
と言って、ルカがお金の出入りを付けていると思われるメモ帳を見てみると・・・
手持ちの残高と、支出がかろうじて書いてはあるのですが、何に使ったのかとかそのような細かいことは一切ナシなのです。
「これだと後でみてもわけがわかんないよねー。昔小遣い帳の付け方教えなかったっけ?」
と聞くと
ルカはなんだかとっても動揺したようすで
「いや〜、はじめはちゃんとつけていたつもりだったけど、細かいお金とかあわなくなるし・・・簡単につけようかと・・・」
としどろもどろなのでした。
ふと、ルカのメモ帳を見て気づいたのですが、それはもう何年も前に、私がルカの小遣い帳として渡したメモ帳でした。
たぶん、中学・・・いや〜小学校だったかもしれません!
「ねえ、このメモ帳いくらなんでもこんなに長持ちするはずないよね?」と聞いて見ると
ページが残り少なくなって、なくなるんじゃないかと心配だったので、古いモノは消してまたその上に書いていたとのこと。
「だって、ノート買うのもったいないから」とルカ。
うーむ。このあいだ、5万円近くもするプレステ3を勝手に買ってきたのはどこのどなたでしょうか?
そのお金は払えても、1000円もしない小遣い帳を買うのがもったいないというのは、どういう思考回路なのか、理解不能です。
これを聞いていたルカパパ。
「ねえ、家計簿買ってきてちゃんとつけた方がいいよ」といろいろ口を出します。
すると、ルカはますます動揺し
「いや〜、家計簿なんて難しいもの付けられないから、いいよいいよ」とかたくなに拒否。
いろいろとすったもんだの結果、手持ちの使わないノートがあったので、それに罫線をいくつか引いて、ごくごく簡単な家計簿をつけることとなりました。
記入するのは、日にち、適用、支出、収入(銀行から下ろして来た額)、残高です。
100円単位で、後は切り捨てに。
記入する頻度は、毎日ではなく平日はあまり使わないので、5日間まとめて。
土・日など外出して支出の多いときは、その都度記入ということになりました。
ここまで細かく決めてあげると、ルカも安心して家計簿をつけてくれそうです。
今回の件でわかったこと。
だいぶ前に私が小遣い帳の書き方を教えた時は、その時は理解できたように見えても、よく理解できていなかったということ。
その時も1円単位までつけると大変だから、100円単位まで「だいたい」つければいいよ、というような説明をしたのですが、「だいたい」なんてこと、その頃のルカにわかるわけもなく、結局よくからないまま自己流で付けていた。
母にもらったお小遣い帳がなくなりそうだけど、新しいものはどんなものを買うのかよくわからなかった。
本格的な家計簿なんて、すんごーくめんどくさそうだしそれは避けたい、という気持ちがルカにはあったのでしょう。
もともと細かく字を書くことが苦手なルカなのでノートに書くということにも抵抗があったのかもしれません。
なので、縦の罫線は自分で広く引いて、横の罫線は無視して大きく書いても良いことにしました。
パソコンを使えば? いや〜それこそ細かくなりそうで、記入のためにパソコンを立ち上げるのもルカにとってはめんどくさいことなのでした。
もう、自分のできないことをいろいろ言われるのは嫌なお年頃のルカ。
かたくなに、拒否の態勢に入ってしまって、なかなか周囲のアドバイスを素直に聞いてくれません。
それでも、やっぱりお金の管理というものは大切なことなので、ぜひ、簡単なものでもいいから、家計簿はつけてもらいたいところです。
それには、周囲がどんな援助をすれば一人でできるようになるのか? 本人にあった支援というものを今後も考えていかなければいけないなーと改めて思いました。
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