ジーパン
ルカは高校生くらいからずーっとジーパンをはいてませんでした。
理由は、ジーパンの生地が硬くて嫌なのと締め付けられる感じが嫌だというのです。
今はルーズな感じのボトムが流行っていたりして、それをルカも着用していたのですが、ルカのきっちりと洋服を着こなす感覚と、ルーズなファッションに違和感があって、正直な話、似合ってないような気もしました。
ところが最近、ずいぶんとおそい目覚めですが、ファッションにすこし目覚めたようで・・・。
要はかっこよくなりたいという気持ちが芽生えてきたようなのです。以前から髪型には興味があったのですが、洋服でそういう気持ちになったのは初めてかもしれません。
「やっぱり、ジーパンはいてみようかな? 今度一緒に買いに行ってくれる?」とルカから申し出があり、先日買いに行ってきまた。
いきなり、ジーンズショップにあるような本格的なジーパンをはくのは、まだ抵抗があるようなので、とりあえず近くのお店に。
紳士服売り場の片隅にジーパンコーナーがありました。客もまばらなので、思う存分試着して、気に入ったものを買うことができました。
ジーパンといっても、やはりゴワゴワ感があると気になるというので、生地の柔らかいモノに決定。
「これだったらはきやすい」とルカも満足なのでした。
家に帰ってからミミにもみてもらい「お兄ちゃんは足が細いからよく似合うね〜」と言われ、うれしそうでした。
我が家のファッションリーダーは、なんと言ってもお年頃のミミなので、ルカもいろいろと意見を聞きたがっています。
この間、ミミから「ジーパンだったら、上はTシャツの上にシャツを羽織るような感じが良いんじゃないかな?」とアドバイスを受けました。
よく見かける服装ですが、ルカはこの「羽織る」ということができなくて、ボタンを全部上まで閉めてしまうので、今までそういう服装はできませんでした。
私は、これも自閉症の特徴で、閉めるべきものは全部閉めないと気が済まないのね・・・と思っていたのですが。
この間ルカから別の理由を聞きました。羽織るような感じだと、前が開いていてお腹が冷えるんじゃないかと心配なのだそうです。
それで、あんなににきっちりと一番上のボタンまで閉めるということなのかな〜。ちょっとそれも不思議ですが。
とりあえず、今回はジーパンだけにしておいて、もう少し暖かくなったらボタンを閉めない服装もやってみたいとのこと。
春が楽しみです。
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