恋人はかけもち?
ルカの職場は今がとっても忙しい時期らしく、ルカも一つの仕事だけではなく、もう一つの仕事とかけもちを求められることが多くなりました。
といっても複雑な仕事ではなく、一つの機械の周辺の仕事と、となりの機械の仕事と一緒にするというものです。
でも、ルカにとってはいつもより多い仕事ということで「あんまり最初から飛ばすと疲れるんじゃーないか?」という不安があって、マイペースにやっていたとのこと。
そしたら、珍しく上司から「ずっと一緒にかけもちでやるんだよ!」ときつく言われたとのことでした。
ルカは、自分の体調のことをとても気にするヤツなので、無理をすることには抵抗があるのです。
「あんまり、仕事し過ぎて過労死なんてことになったらいやだよ」とルカ。
これには私も笑ってしまいました。
今のルカの職場は残業があっても少しだけで、労働時間はそんなにきつくはありません。仕事内容もパートのおばさん達と一緒のことが多いので、そんなにきつくはないはずなのです。
なのに、もしかして体調が・・・・・と、まだ疲れてもいないのに、先々のことが心配になってしまうなんて、まあ、そこがルカらしいところです。
でも、上司にしたら今はとっても忙しい時期なので、なにをのんびりやっているんだ〜!ということになりますよね。
ということで、ルカにはもう少しがんばるように言いました。
ルカはルカなりにペース配分ということを考えた結果だったのに、それがいけなかったように思い、少し動揺してしまいました。
「そうかー、かけもちは喜んでやるべきなんだね。よし! これからは、恋人はかけもちだと思って、自分から進んでやるよ!」とわけのわからないことを言い出しました。
「ほらっ、よく男の人がさー、同時に複数の女の人とかけもちでつきあうって言うでしょ」とルカ。
どうやら、二またをかけてつきあっている男性のことをかけもちでつきあっている、と考えて関連づけたらしいですが。
ルカがそういう知識を持っていることが意外で、しかも仕事のかけもちに、そういう話を持ち出してくるところが面白く、また大笑いになってしまいました。
そして翌日「恋人はかけもち」の合い言葉を胸にはりきって仕事に出かけたルカでしたが・・・。
今度は逆に張り切りすぎたのか、途中の交代にも気づかずにやりすぎてしまったため、
また上司に「交代しなよ!」ときつい一言を言われたそうです。
多分、その場の状況でかけもちをやった方が良いときと、他の人と交代してやった方が良いときとあって、なかなか上司の思うようにルカが判断してくれないので、上司もいらいらするのかもしれません。
状況把握ということも、仕事にはかかせない能力ですが、難しいですね。
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