・近況報告279

いたわり

先週は私が風邪をひいてしまい、二日間コタツでゴロゴロの生活をしていました。
まあ、いつもゴロゴロしているので、周囲にはわかりにくかったかもしれません(笑)
なんだか、いくら眠っても眠くてしかなくて気づくと眠っている状態だったので
「私が死んで、子供達がお母さんを思い出す時って"お母さんはいつもコタツでゴロゴロ昼寝していたよね〜"とか、そんな思い出話になっちゃうのかなー、情けないなー」と言うとルカが、
「そんなことないよ。えっと、台所で料理していたりとかさ、洗濯物していたりとかさ、そういうの思い出すんじゃないかなー」と、真剣に反論してくれました。
ふーん。ルカにもそうやって相手の気持ちを思いやっていう時があるのよねーと、再確認したのでした。
専門家に言わせれば「彼は自閉症だから、それは相手の気持ちを思いやって言った言葉なのではなくて、客観的事実に基づいてそういう発言をしただけです。それをやさしいと誤解することがよくあります。」
なんて、親の前では決して言わなくても、心の中で反論してる専門家の方って、きっと多いのでしょうけど。
私もそう思うこともあるし、そっちの方が正しかったりすることもあります。
でもこの場合、長年ルカとつきあってきた私の考えでは、確かにルカの中でのお母さん像というのがあって、料理する人だったり、洗濯をする人だったりするわけですが、それとは別に母親に対するいたわりの気持ちもあったと思うのです。
彼はそういうやさしさを持って生まれてきたのではないかな?と、この頃思います。
風邪をひくと決まって「調子はどう? 良くなった?」と心配してくれます。
昔、ミミがまだお腹にいた頃、つわりがひどくてトイレで吐く私を見て、その音が面白かったのか? わざわざ見に来て大笑いしていたルカとは別人のようです。
よく自閉症の人は相手の気持ちがわからないがゆえに、思いやりのない人のようにとらえられがちですが、それはちがうんじゃないかなーと、こういう時に思います。
確かに状況がわからない故に、失礼な物言いをしてしまうことは多々ありますが、後でそのことを説明すると、一番後悔するのはルカ自身だったりするし・・・。
なんというのかなー、自閉症という障害で語られる部分と性格で語られる部分があって、それはやはり別物なのです。 でも、自閉症だと思うと性格の部分も含めて自閉症だと思いがちで、同じ自閉症なのにどうしてこう違うの?という疑問を持ってしまうこともありますね。

が、しかし、口で大丈夫?って言っている割には、「じゃーお母さんのかわりに○○して」と、家事を頼むとあからさまに困惑した顔になるルカ。
まだまだ修行が足りません!

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