朝ご飯
土曜日。我が家の男達(ルカとルカパパ)は粗大ごみを出さなければいけないので、休日にしては早起きをしました。
まずは朝食と思ったのか、キッチンでなにやら話している声が聞こえます。
「昨日のトンカツの残りがあるけど食う?」
「うん。でもこのままだとアレだから、ほらっ、卵でとじるとおいしいんじゃない?」
「でも、やり方が・・・」
ちょっと風邪気味で寝ていた私。やれやれ、やはり私が起きないとダメかーと思い、私もキッチンへ。
「カツ丼にしたいんでしょ? でもタマネギ入れるの面倒だから卵だけでやるの教えるね」と言って、二人の前で鍋に汁を沸かして夕べの残りのトンカツを入れ
「後は、卵をほぐして入れてね」と言って、私は部屋へ戻りました。
「へえ〜。こんなに簡単にできるんだねー」などと二人でいいながら、どうやらできあがったようでした。
私の分も作ったというので、後でいただきました。
味は美味しいけど、なんかおかしい。卵でとじられてないのです。卵は汁の中で細かいツブツブになっていました。
「もしかして・・・ 卵かき混ぜた?」と聞くと
「うん。だってさー。卵入れたら下の方にいってしまうから、あわててかき混ぜたんだよ」とルカパパ。
「あのー、卵入れたらすぐふたをすれば自然に卵が固まるんですけど」と私。
「へえー、ふたをね〜」と、二人とも卵とじ一つですごーく感心していました。
ルカは親子丼とか、学校の調理実習でやっているはずなのですが、もうすっかり忘れてしまっているようでした。
「卵とじひとつでこんなんじゃー、一人暮らしはほど遠いかな〜」とルカパパ。
ルカも納得の顔。
でも、ルカパパだって私と結婚する前は一人暮らしだったのに、料理には全然興味が向かなかったということなんですね。
「あれができない、これができないから一人暮らしができないって思わないほうがいいよ。実際してみていろいろ覚えていくんだからね」と言っておきました。
「それにしても、お母さんはいつ習ったの? よくわかるよね」と不思議そうな二人。
料理って覚えてしまえば、すごく当然のことのようですが、できない人にとってみるとまるで魔法のように感じるのかな〜なんて思ったのでした。
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