模様替え
ルカの部屋は6畳の広さで、小学校1年生の頃から一人で自分の部屋で寝るようにしました。
はじめは夜は自分の部屋で寝ていたはずだったのに、朝になるといつの間にか私の布団の中にいたりして、独り寝の習慣が付くのに少し時間がかかったのを覚えています。
その時小学校入学祝いにと、祖父母からいただいた学習机とベッド。ベッドは場所をとらないようにと二段ベッドの上の部分がベットになっていて下にはタンスや本棚が置ける物にしました。
でも、6畳の部屋はそれでもベッドを置くとかなりの圧迫感がありました。
一人では十分なのですが、お友達が遊びにくると部屋はすぐ満員状態になってしまうので、いつかはベッドをなくした方がいいかな〜と思っていたのでした。
そして、そのいつかは先日の大雪の日にやってきました。
雪でどこにも出かける当てのない家族4人。「そうだ、こういうときこそ部屋の模様替えだ〜」ということで、急遽組立ベッドを解体することに。
でも、問題なのがそのベッドの下にあった段ボール3箱。
その中には、ルカが学校時代に作った作品とか作文など思い出の品が入っていたのでした。
全部とっておくと収納場所に困るので、厳選して、段ボール1個にまとめることになりました。
当時段ボールにしまうときには、全然無関心なルカだったのに、今は自分の小さい頃の作文や作品に興味津々の様子で、選ぶのに少し時間がかかってしまいました。
小学校低学年の絵日記を見ていると当時のやんちゃぶりがわかって、笑ってしまいます。
例えば
「今日は、学校の池に氷が張っていたのでその上を歩いたら、氷が割れて池に入ってしまいました。洋服をぬらしてお母さんに怒られる、どうしようと思いました」
なんて日記が・・・。
氷の上を歩いているときの情景が細かく書かれていて「これは、ルカの書いた作文じゃーないな〜」と気づく私。
いや、書いたのはルカですが、きっと隣で先生が細かく指導なさったんでしょうね。
それから、低学年の小学生にしては素晴らしい絵の数々。そういえばルカって、小学校の頃絵がうまいって言われてたよなー。でも、それは先生がルカの手をとって描いたもので、正確に言うとルカの作品ではないのです。
今のルカの絵を見るとそれがよーくわかります。
学校の畑でとった野菜の絵がとても多く、ルカがいかに毎日畑で学習していたのかがわかります。
その頃は、畑仕事、土との触れあいが障害児教育の原点だと信じて疑わない先生って、少なからずいらっしゃったので、ルカも随分畑仕事はやりました。
残念なことにルカにはむいてなかったようで、近所の畑に何が植えてあろうがいまだになんの興味も示しません。
あんなに、一生懸命やってくださった先生には実に申し訳ないのですが。
(私の考えでは、結果が出るまでながーい月日がかかってしまう畑仕事は、自閉症のお子さんにはわかりにくいので、あまりお勧めしたくないですね。まあ、やり方によるかもしれませんけど。いや、ちょっとだけならいいんですけどね・・・・一日の大半をそれに費やす障害児学級の先生というのは、???です)
お習字の作品も多く、これは普段の字と違ってよく書けています。
こちらはルカ自身が書いたもので、お陰様でいまでもルカは家族の中では私の次に(私はお習字の塾にいっていたもので)、上手に書くことができます。
小さい頃からやっていて、身につくこと、つかないこといろいろですし、
先生によってできあがる作品も全然違うものになっていて、子供の作品一つとっても、先生の姿勢というのがわかるような気がしました。
ルカも一つ一つ確かめては当時を振り返り、やんちゃだった小さい頃を思い出しては苦笑し、「なつかしいな〜」と言っていました。
いろいろ悩みながら無事一つの段ボールに納めることができて、ベッドをやめた分、思った以上にお部屋も広くなりました。後は、ルカがいかにマメに布団の上げ下ろしをしてくれるかですね(笑)
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