展望台
先週の土曜日、ルカは久々に友達と遊びました。
前回は我が家で集合して遊んだ彼ら。
我が家の住宅事情も厳しく、友達がたくさん来ると、ルカの部屋では狭くて、できれば私たち家族に外出してもらって、リビングで遊びたい!というのが、友達とルカの希望です。
でも、そうそう長い間私たちも外出しているわけにもいかず、私たちが帰ってくると、ルカ達の行くところがなくなってしまいます。
友達の家に遊びに行くだけじゃなく、違う集合方法も考えて欲しいところです。
「そうなんだよなー。H君以外はゲーセンいったり、違うところでもいいっていうんだけど、H君は絶対自分の考え曲げなくて、あんまりいろんな所にいくの好きじゃないんだよ。」とルカもいつも困ったようにいうのでした。
それでも、他人に面と向かって強く言えないところがルカの弱い所。
なかなか、H君に対して強く出られないようです。
そして、ルカはあることを思いつきました。
「今度はH君は誘わない事にした。」と。
前に某駅にある展望台に上りたくて珍しく外で集合した時も、H君が障害者手帳をなくしたとかで、割引がないと高くて嫌だとごねて、展望台に上れなかったルカ。
そのことがやはり、いまでも残念に思うらしく、今回はH君以外の友達と会う約束をしたとのこと。
いいのかな〜。H君はそれを知ったら嫌だろうに・・・と思ったのですが、せっかくルカが考え出したことなので、私も様子を見ていました。
当日の朝。
「お母さん、今日の計画、ちょっと変更」とルカが報告に来ました。
どうやら、今日会うはずの友達の一人がH君に「なんで来ないの?」とメールをしたらしく、それでH君も今日みんなが会うということを知ってしまい、H君も参加することになったとのこと。
「ルカは、その友達にはH君を今回誘わなかった理由をいわなかったの?」と聞くと
「うん。ただ、会うメンバーを教えただけ。それでH君がいなかったから不思議に思ったんだろうね〜」とルカ。
うーむ。このメンバーで、隠し事とか、そんな高度なことは無理なのね〜。と私はふかーく納得してしまいました。
そもそもルカがH君を誘わない理由をいわなかったことも考えが足りないし、そのお友達も「もしかして、H君に内緒かも?」という考えに至らず、直接H君に連絡してしまうところも、ルカのお仲間ならではの行動だなーと思ったのでした。
結局H君は、自分がなぜ誘われなかったのか、思い当たる節があったのか? その日は手帳もちゃんと持ってきて、めでたくみんなで念願の展望台に上ってきたということでした。
「H君になんか言われなかった?」と心配して私が聞くと「別に〜」と、なんのしこりも残さなかったようなルカの返事に、そういうもんなのかな〜と、ルカの友達づきあいって面白いなーと思いました。それとも、男の子達って、女の子みたいに誰を誘って誰を誘わないとか、そんな小さいことにはこだわらないのかな〜。
そんなことより、友達の話でもっぱら話題になったのは、やはり職場のこと。ルカ以外は、会社の人間関係が嫌で、悩んでいるようすだったとか。
難しいですね〜。何とか、みんなもがんばって欲しいなーと願うばかりです。
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