有給休暇
早いものでルカが仕事に就いてから6ヶ月が過ぎました。
「そう言えば、もう有給休暇がもらえる身分なんだね」と私が言うと、ルカも嬉しそうでした。
ルカの勤務先では勤続6ヶ月を過ぎると年間10日間の有給休暇がもらえる仕組みとなっています。
はじめ、この有給休暇という制度をルカに説明した時は、彼はなかなか納得してくれなかったのです。
「なんで働かないのにお給料が出るの? 納得いかないなー そんな休みをもらうわけにはいかないな」と言うのです。
そうだなー、そう改まって言われると私も答えに困ってしまい
「労働基準法で決まっていることなんだから・・・」なんてしどろもどろの答えをしたのでした。
普通有給休暇の話をしたら喜ぶと思っていたのに、損得抜きの考えをするルカにとっては、それは不思議なことなのであって、喜ぶことではなかったなんて、ルカならではの考えだなーと思ったのでした。
それがどういう気持ちの変化なのか、日々仕事をしているうちに有給休暇をもらうのは当然だと思うようになったのか、定かではありませんが、今は嬉しそうなのでした。
だからと言って当分休む予定などないのですが、仕事を始めて無事6ヶ月が経過したことが、ルカも嬉しかったのでしょうね。
そんなルカの今週の小ハプニングと言えば、電車が遅れて遅刻しそうになったこと。
朝ルカを送り出してぼーっとしていると、ルカから電話が。
「あっ、母さん、大変だよ〜。電車が動かないんだけど。会社のどこに電話すればいいの? えーっと俺は○○課の○○係でいいんだよね?」と、とてもあわてた様子です。
「あのね、事務所にいる○○さんに言うといいんだよ」というと、ルカもやっと遅刻やお休みの場合に連絡する方法を、実習中に教えられたことを思い出したようで、
「あっ、そうだった! わかった」と言って電話は切れました。
結局、その後すぐ電車は動き、ギリギリで送迎バスに乗ることができたようで
「間に合った!」と、ルカからメールが来ました。
久々ルカのあわてた声をきいたよなーと、私もほっと一息なのでした。
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