お小遣い
ルカが高校までは、毎月一日がお小遣いの日でした。
今月の一日「今日ってお小遣いの日だよね」とルカ。
えっとー確かにそうですが、ルカはもう給料をもらっているので、やめたハズですが・・・等と思っていると
「あー、俺に小遣いくれっていうことじゃなくて、ほらっ、この間母さんが話していたじゃない」と、ルカは1000円札を手にヒラヒラさせながら、もじもじしています。
あ〜、そういえば、この頃ミミが金欠状態で(使いすぎという噂もありますが)、「お兄ちゃんが私に小遣いをくれるなんてことはないのかな」と口走ったので、
なるほど、よその家では例えば、兄が就職をした場合、妹にたまーにお小遣いをあげたりというのがあるのだろうか?と、私は思ったのでした。
我が家では、あんまりお兄ちゃん、妹という上下関係で子育てをしなかったせいか、ルカには自分が兄であるという意識がほとんどないのです。
ここで、お小遣いを妹にあげるなんてことをすると、いっきに兄としてのお株もあがるかしら?と思いつき、ルカに
「ねえ、たまには妹にお小遣いをあげるなんて、お兄ちゃんらしくていいと思わない?」
と聞いて見たのでした。
案の定ルカは「あのさー、前から言ってるけど俺は、そんな風に年上ぶったりするのいやなんだよね」と即答。
「まあ、いますぐ結論ださなくていいからさ。例えばお正月に妹にお年玉やるとか、そういうの、普通お兄ちゃんはやるみたいだから、考えておいてよ」と、言ったのでした。
「別にさー、お兄ちゃんだからってことじゃなくてさー、母さんがいろいろうさるいから・・・一回やれば、いいかなと思ってさー。これ、ミミに渡してよ」とルカ。
「自分で渡しなさいよ〜」と私が言って、ミミを自室から呼んで、ルカから直接渡してもらいました。
ルカは、なんだかとっても照れていて、お金を渡すとずーっと下を向いて、ミミの顔も見られない有様でした。
なんで、こんなに照れるのかしら?
ミミがお礼を言って部屋に戻ったあと、
「1000円なんて、ルカにしては奮発したんじゃない?」というと
「えっ、やっぱ100円にする?」とルカ。いやいや、それじゃーミミもがっかりです。
だめもとで言った話だったのに、ルカは私が思ったより兄としての自覚があるのかも???
いや、単に彼が言っているように、ここであげないと私からずーっと言われる続けるような気がして、いやだっただけかも。
なにはともあれ、私としてはとてもうれしい出来事でした。
話は変わりますが、今週は毎年恒例の中学の同窓会がありました。
出席者の半分が社会人です。
幸いなことに、皆さん、就職先で順調に過ごしているとのことでした。
ルカもみんなに「順調です」と自信をもって答えてました。
世間では「ニート」なんていう言葉が流行っている昨今、君たちはエライ!と、頭が下がる思いでした。
前に戻る