就職
皆様お待たせしました! ルカの進路のことではいろいろご心配をいただき、私も早く報告したかったのですが、前回のこともあり、正式に決定するまでは、お話ししてなかったことがありました。
卒業式の翌日からルカは、ある企業に実習に行ってます。あと3日でおしまいです。
2月に残念なことになって、私もルカも、理由はどうあれこちらからお断りしたことだし、もう、学校から一般企業への就職はないな、と思っていました。また、万が一あったとしても、またあわただしくどこかへ実習ということになったら、ルカの精神的負担が大きすぎるので、やはり、ここはどこか就労援助センターのようなところで、就職の準備をするのがいいかな?と考えていたのです。
しかし、その後先生達とも話し合いを重ね、運良くまだ募集している企業があるので、最後のチャンスに賭けて見ることになりました。
卒業したとは言え、3月までは高等養護の生徒なので、学校では「追実習」という形で、何かハプニングがあって、急に就職できなくなった生徒のために(会社が倒産するとか)、卒業後も実習ができるシステムになっているのだそうです。たぶん、以前からこのシステムのことは聞いていたハズなのですが、まさかルカがその適用になるなんて思っていなかったので、気にもとめていませんでした。学校でもめったに行われることはないそうです。
ルカも初めは渋っていたのですが、たくさんの先生方から「君ならできるよ」と暗示をかけられ(笑)、その気になったというわけです。
卒業間近、友人が次々進路を決定していく中、自分だけが決まらないという事実は、ルカにとってはしんどいものだったはずです。でも、就職のことは実習が始まるまで考えないようにしようと、自分でも努力していたようでした。
卒業式が近くなって「ホントはさ、卒業もドキドキだけど、その後の実習の方がもっとドキドキなんだよね」と、ふともらしたことがありました。それと、学校生活最後の春休みをどう過ごそうか、彼なりに楽しみにしていたのに、ほとんど実習ということで、休みがなくなってしまったことも、大変残念なようすでした。
卒業式に渡されたプログラムの中には、卒業生の進路先の人数も記されていました。「企業就労」「福祉的就労」「訓練コース」「その他」にそれぞれ人数が記されており、その時点ではルカは「その他」に属することになります。
「就職が決まったらさ、この数字書き換えようと思っているんだ」とルカは言っていました。
実習が始まってからは、職場の方々がほんとによくして下さり、「やっていけそうだ」と自信を取り戻していくのがわかりました。仕事の内容は、詳しく書くと限定されてしまうのであまり書けませんが、工場内での仕事です。できあがった製品を梱包したり、運んだりという仕事が主になりますが、その他いろいろあるようです。
そして実習も3週目に入った頃、めでたく「採用します」という、お返事をいただきました。
長かった! なんでルカがこんなことに・・とめげてしまいたくなったとき、たくさんの方から励ましのお言葉をかけて頂きました。ルカの就職先を見つけるために、たくさんの方々に動いて頂きました。ルカ一人のためにたくさんの方々の努力があったことを忘れてはいけないなーと思っています。
そして、何よりも、ルカはがんばった! 2年の3学期から始まった実習、一日も休むことなく通えました。2月に実習した会社からの評価がとても厳しく、しばらくは立ち直れないかな?と思っていたのに、卒業式の次の日からの実習は、気持ちの切り替えがとても難しかったと思うのに、君は淡々と目の前のハードルを乗り越えてくれました。
今回の実習先を決めるまで、二転三転、いろいろあって、私の方が「もう何もかもイヤになった!」と言ってしまった時、「そんなこと言わないでよ。大丈夫だよ」と、ミミと二人で慰めてもくれました。
とりあえず、来週一週間は、待望の春休みです。友達と会う約束や、電車の旅など、いろいろ計画を練っているようです。思う存分、羽を伸ばしてほしいと思っています。
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