実習説明会
先週、私たち親子にとっては、最後の実習説明会がありました。
もう泣いても笑っても、この実習が終われば卒業へまっしぐらです。
ルカは引き続き2学期と同じ会社への実習。これでピッキングの仕事がうまく行けば採用という運びになるはずですが・・・・・。
同級生の中には、すでに1学期の実習からOKをもらっている生徒もいるし、この3学期の実習を待たないでOKをもらっている生徒もいます。
一方で、なかなか実習先と合わず、一般就労をねらってはいても決まらない生徒、実習した結果、一般就労はまだ無理という結論が出て、授産所や作業所に方向転換した人と、様々です。
すでに決まってはいても(生徒には詳しくは知らせない方針のようですが、なんとなーくわかってしまうものです)、まだ決まっていない友達のことを考えて、くれぐれも浮かれた行動はとらないようにと、先生から親も子も言われています。
ルカも友達同士、いろいろと話が出ているようです。
通常3週間の予定の実習ですが、ルカは今回会社の都合で(社員旅行があるとか)2週間に短縮となりました。実習よりは学校大好きなルカ、そして私も内心「やったー! ラッキー」と思ったのでありました。(すみません・・・毎日保護者から会社の人宛に書く実習日誌、3週間も続くと書くことがなくなってしまうもので)
ところが、いつも仲良くしている友達のA君は、何らかの理由で2学期の実習先に続けて行くことができなくなり、3学期はまた新しい会社への実習ということ、そしてもし万が一そこがダメだった時は、また別の会社への実習となるので、合わせて5週間の実習が予定されているということ。
「オレはさー、その話を聞いたときA君が5週間なのに、オレが2週間になったなんて言わない方がいいなーと思ってだまっていようと思ったんだ。でもA君はオレと話す前にオレが2週間だって知ってたみたいで、悪いなーと思ってさ」とルカ。
うーん、今の時期、友達同士、気持ちも微妙なところだなー。
どうやらもう一人の友達B君が、ルカと先生が話しているのを聞いていたらしく(盗み聞きができる器用なお子さんなんです〜)、A君に話してしまった様子でした。
「仕方ないよ、A君だって、きっと最初の実習先でうまく行って、後の2週間の実習はなくなるんじゃないかなー」と慰めに入る私。
「うん・・・でもさー、もし5週間実習だったら、もう学校へはほとんど来れなくなるんだよ。かわいそうだよ」と、まるで自分のことのように心配するルカ。
つい最近まで、その友達とはちょっとしたトラブルで文句を行っていたルカなのに、友達のことを心配できるようになったんだなーと思いました。
彼が自閉症という障害がなかったら、こんなこと当然と思うのかもしれません。
でも、彼は相手の立場にたって物事を考えにくいという、苦手な部分を持って生まれてきているわけです。
昔からルカは、彼の障害をよく知らない人から
「気をつかっているんじゃないのかなー」とか「やさしいのね」とか、実はそれは自閉症のこだわり等からくることを、誤解して誉めてもらう事がありました。
その度に、「いや、ほとんはそうじゃないんだけど」と心苦しく思っていたのです。
でも今回の場合はあきらかに友達のA君を思いやっての発言でした。
彼の心の成長を素直に喜ぶ(自然に成長したわけではなく、周囲からいろんな働きがあった結果だとしても)と同時に、ルカも含めて同級生のみんなが笑って卒業できるといいなーと思うのでありました。
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