・近況報告215

負けることも…

先週は高等養護学校の入学検査で、検査日や選考日で学校は三日間お休みでした。
そんなぼーっとした週の週末、ハマピックというバレーの試合がありました。
今年、ルカの所属しているバレー部は、一年生がたくさん入ってきてくれたので、昨年は6人ギリギリの部員でルカもフル出場でしたが、今年は出られないんじゃーないの?という心配もありました。しかし、さすが養護学校、全員が出られるように配慮があったようです。
出場したのは2チームが成人の方達、そして高校からはルカの学校とY養護学校。
Y養護学校は、とてもバレーがさかんな養護学校で2チーム出場しています。部活も一生懸命やっている様子。
練習量から言えば、月に数回しか練習しない高等養護のバレー部に比べるともうかなわないのですが、高等養護の生徒達は身体能力が高いのか?今までは、ずーっと高等養護が勝っていたのです。
「打倒高等養護だよね」「絶対勝ってメダルをもらうよ」と、Y養護学校の生徒さんは、やる気十分です。
一方、高等養護の生徒は、週末ちょっと体を動かしにきました〜みたいな雰囲気があります。勝ち負けにこだわらない、高等養護の中では唯一のんびりした貴重な運動部なのです。だから、ルカも気軽に入れたワケですが・・・
なんだかな〜、今日あたりいっそのこと、負けた方がこの子達のためなんじゃないかなーという思いが私の頭に浮かびました。
そして、私の思いが通じてしまったのか?? 3位決定戦という重要な局面でルカ達は公式戦で始めてY養護学校に負けたのでした。
何がどういけなかったのかいろいろありますが、やはり日頃の練習と、勝ちたいという気持ちの差だったんじゃないかなーと、私は思いました。

試合が終わり自宅に戻ってきたルカ。
「お母さん、今日俺たち負けたの見てたの?」と決まり悪そうに質問。
「うん、見た見た。やっぱりねー、一生懸命練習して試合の態度もいいY養護学校が勝つのが当たり前よね」
と、慰めなければいけない私なのに、ついつい言ってしまいました。
ルカは当然「そんなこといわないでよ。お母さん珍しいなー、がんばったっていわないの?」と少々動揺しておりましたが、私の言うことにも心当たりがあるのか、しまいには
「じゃー、朝練やるよ!」とまで言い出しました。
朝練がイヤで朝練のない部に入ったルカなのに。 もう少し前にそのやる気を見せて欲しかった! もうルカは3年。部活を考えている時期はとっくに過ぎたのですから・・・・。

「そうだ、思い出した! テレビドラマの"ウォーターボーイズ"でね、女子生徒が負けたことがあって・・・ その時主人公が言ったんだよ"負けることも勉強だ"って。まさにその通りだね。負けることもそんなに悪い事じゃないんだよね。いやー、ギャグばっかのドラマのようだったけど、いいこと言うようなー」とルカ。 それはいい言葉です。勝ち負けにこだわりのあるお子さんも(ルカも以前はそうでしたが)、そんな風に考えられるといいなーと思いました。


そうそう、試合中あまりボールを触ることのないルカ。
「オレの所にはさー、ボールが来ない運命にあるんだよね。小学校の時からそうだった」とのご発言。
なるほど、目の前にボールが来ない限り微動だにしないルカらしい発言です。でも、それは運命ではなく、自分が招いていることです。
「あのね、守備範囲ってあるでしょ。近くにボールが来なくても自分から取りに行こうっていう気持ちがないと、なかなかボールはとれないんだよ」と、図を書いて説明。
「おおー! お母さんすごいね、先生にもよく言われるよ」とルカ。今後積極的にボールを取りにいくことによって、ルカの運命は変わるのか?? 微妙なところです(笑)

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