・近況報告211

喫煙の害は?

職場実習も2週目に入り、ルカもだいぶ馴れてきました。
今度の実習は一緒に働く数人との関わり合いだけで、お客さまと接する事もないので、ルカとしては幾分気が楽そうです。
しかし、少人数でやっているところは、やはり人間関係の密度が高くなります。
休憩時間等も、少しは世間話というヤツをしなくてはならないので、ルカは「休憩時間も気を抜かないように」と思っているようです。

この休憩時間、ルカ達は職場の倉庫の一角にあるプレハブで休憩なのですが、全員男性ということもあり、喫煙する人がかなりいらっしゃる様子。雨の日は特に部屋が煙で充満するようです。
ルカはたばこの臭いがとても苦手なので、できれば吸ってほしくないのですが、そうもいきません。
初めの日は、煙くて鼻に臭いがつくので手で拭いたところ、職場の方が気にして
「たばこ、いやだよね〜。ごめんね」と言ったとのこと。
「どうしよう。たばこいやがってるの、わかっちゃった。職場の人に気を使わせちゃって・・・気分悪くしてないかなー」とルカ。
うーん、そういう風に考えられること自体、エライとは思うのですが、ルカがちょっと「鼻をふいた」と表現してますが、実はとても大げさな身振りだった可能性もあります。
「吸っている近くでイヤな顔をされると確かに相手もイヤだろうし、"ちょっと外の空気吸ってきまーす"とか言って、場所を変えたらいいんじゃない?」と言ったのですが、雨の日はそれも難しいようです。
「なんとか、やってみるよ」と言いながらどうもまだまだ不安げなルカ。

「たばこってさー、副流煙(たばこを吸っている人が体内に入れる煙でなく、周囲の人が吸ってしまう煙)の方が吸っている人の煙より体に悪いんだよね。オレ、病気にならないかなー」というのです。
それは、2.3年前にもお話しして一応の決着がついたと思っていたのに・・・
私から、一日休憩5分か10分の間吸ったとしても、病気になるわけでないことを話しましたが、どうも納得しないのです。
「だって、吸っている人より吸わないで近くにいる人の方が体に悪い煙を吸っているんだよ」を繰り返します。
「それ、どこから聞いた話? 中学の時見たビデオ? 全く余計なもの見せちゃって・・・」とキレていく私。
「いや、この間お父さんと見たテレビでやってた。お父さんもそう言ってたし」とルカ。
ルカパパ〜、余計なこと言わないでよ〜。
するとそれを聞いていたミミが
「あのさー、吸っている人は、吸っている主流煙と、自分がつけたたばこの副流煙と両方吸っているんだから、やっぱりたばこを吸ってる人の方が余計体に悪いんだよ」
と結論を言ってくれたのでありました。
それから、かれこれ30分、たばこの煙を少し吸ったからといって、重い病気になるわけではないということに、やっと納得してくれたのでありました。
いろいろ話していても、彼がどこでつまづいているのかがわからないと、納得できる答えができないのです。
今回は、ミミの話が一番彼の求めていた答えだったようです。
ただ、単にたばこの臭いがだめということではなかったんですね〜。
たばこは体に害があると気にしてたのは知ってましたが、彼がこんなにも副流煙にこだわって、それ故にたばこの煙があるとあわてて鼻をふいていたということに、不覚にも何年もの間気づきませんでした。
「そういえば、お母さん、前から少しぐらいならたばこは害にならないっていってたよねー。ずーっと納得できなかったんだよね。」とルカ。
私も、また始まったかと、彼の主張を上の空で聞いて適当に返事してたのかもしれないなー、それともやっぱり納得できる時期っていうのもあるのかなー等と反省しました。
かくして、喫煙に関して認識を改めたルカは、休憩時のたばこの煙も、好きではありませんが、なんとか克服できそうです。
ほんとはね・・・たばこなんて吸うなー!!って言いたいところですけど・・・まあ、それが貴重な気分転換のひとときの人もいるようだし・・・仕方ありませんね。

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