・近況報告210

実習開始

昨日から職場実習が始まりました。
その前に、先週は面接があり担当の方に仕事の内容を説明してもらって、仕事場を見学させていただきました。
ルカは緊張の面持ちで、担当の方が冗談を言っても、あまり笑う余裕もない様子でしたが、わからないことは自分から聞くことができ、実習先に良い印象を持った様子でした。
少し気になるのは、就業時間が9時から6時ということで、今までの実習先より1時間終わりが遅くなってしまうこと。
ルカはどちらかというと朝早いほうがいい人で、特にこの頃は暗い道を歩くのが怖くなっているそうで、少し動揺してました。
この間、「世にも奇妙な物語」なんて見るからだろう〜!なんて私は思ったのですが。

さて、多少の不安を抱えながらの初日、帰りはやはり遅くて7時20分くらいに帰ってきました。
「あー、やっぱり暗いよね〜」とつぶやくルカ。まあ、そのうち慣れるでしょう。
初日は、従業員の皆様に自己紹介、そして、一緒に働く方達にも自己紹介をしてもらったそうです。
「ルカと同じような障害のある子、わかった?」
と聞くと
「うん、しゃべり方でわかった。」
ということで、やはりお一人いらっしゃるようです。見学の時はざーっと見ただけなのでわからなかったのです。
ルカと同じようなタイプの方のようで、他の従業員の方に促され、電車のお話を少々したとのことでした。
さて、肝心の仕事の方は、同じ部品をひたすら箱に詰める仕事と、トラックに荷物を積み込むお仕事だったようです。
体力的にはそんなに問題なくやっていけそうですが、連絡帳の担当者が書く欄には 「作業のスピードが遅い」と、一番の心配ごとが書いてありました。
ルカの作業における最大の難関です。慣れれば、まあまあ改善されていくだろうとは思いますが、初めはとにかくゆっくりです。
担当の方の忍耐の限界と、ルカが作業に慣れるのとどっちが先に来るのか、冷や汗が流れますね〜。

面接の時に、ルカの特徴を伝えておくべきだったのかもしれませんが、施設と違って一般企業は一応会社の戦力になるかどうかを見ていますので、なかなかマイナスのところが言いにくいのです。
現に「昨今の景気の低迷で雇用状況も厳しく、ただ真面目だというだけでは採用できない」と、人事担当の方には釘をさされました。
就職にあたって、長所、短所ということを記入する機会も何回かあって、その度に首をひねってしまいます。
ルカのいいところはいっぱい知っているつもりでも、それが仕事に就くということになると、やはり難しい・・・真面目だと書くより他はないのですが、それだけでは・・・という企業側の立場もわかります。
でも、これは障害があるなしにかかわらず、就職の際に誰もが悩むことかもしれませんね。
一生懸命やりたい、という人が正当に評価される世の中であって欲しいと思わずにはいられません。

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