前髪
ふと気がつくと、この頃のルカ、ヤケに前髪が短いのです。
確か、昨年の今頃は、ルカも髪型を気にするようになり、休日には(学校へ行く日は校則違反を気にしてやりませんでしたが)前髪を立てたりしていたように思うのですが。
床屋さんも、高校生のお兄ちゃんということを意識してくれて、今風にカットしてくれているのに。
なんでそんなに、短いんでしょう・・・よく見ると、斜めになっているし、切った後がガタガタだし。
「自分で切った?」と聞くと、
「うん、なんかさー、すぐ伸びて気持ち悪いから」とルカ。
「でも、昔は前髪立ててたり、かっこよくしてたじゃない。それ、おかしいよ」と、私だけではなく、家族全員につっこまれるルカ。
「べ、別に、かっこわるくたって、誰に迷惑かける分けじゃないから、いいじゃん!」とルカ。
「でも、ちょっと前までにはH君みたいにかっこよくしようとしてたじゃない?」と聞くと
「今のH君の髪型知ってる? アレだっておかしいよ」とルカ。
ははーん、そうか。H君の髪型も個性的で、ちょっと不良っぽく見えるのは確かです。
最近、ルカとは違う世界にいってしまっている友達を見て「俺はああいう風にならないよね」と、友達に影響されて、自分もそうなってしまうのではないかと、ちょっと不安を覚えていたのです。
俺は品行方正の道を行きたいという、ルカの自己主張の表れなのかもしれません。
ただ、いくら自己主張といっても、その髪型はダサイなーと思った私は、「今度、床屋さんに行ったら、前髪短くしてくださいって言って、床屋さんで切ってもらった方がいいよ。自分で切るとどうしても前髪がおかしくなるから」とアドバイスしました。
「別に、おかしくたって、人に迷惑かけるわけじゃー・・・」と話は堂々巡りでしたが。
彼の言うことももっともなんですけどね。
うーん、やっぱりファッションの話は難しいですね。
今は特に、こんなのあり?という格好をどんどんやってしまっています。例えば、スカートの下にズボンとか・・・オバサンは脱ぎ忘れたのかと思っちゃいますけど・・・ミミなんかは格好いいって言います。
でも、そんな中でそれはおかしいという基準もあって。それをルカに言うのはコクな話かもしれません。
ルカは、不良に見られると、学校や実習先で悪い印象を与えるという意識が強くて、それが極端に働き過ぎているのかもしれません。
まあ、髪を染めたり立てたりしている子より、前髪がヤケに短い子の方が、好感度はいいのかなーと思ってみたり。
そうそう、前髪と言えば、小学校の頃(ルカは入学式の前日!)、うちの子達はそろって、自分で前髪を切り、大失敗した思い出があります。
自分で髪の毛を切りたいって、小さい頃は一度は思うものですよね。
ルカの場合は、入学式の前日ということもあって、私は、切られた前髪を前に血の気が引く思いでしたが、本人は全然気にしていなくて、そのまま学校へいったのでありました。
ところがミミは、鏡を見て自分で切ったことは失敗だったことに気づき、それから前髪が伸びるまで、ずーっとカチューシャで前髪をあげて学校に通っていました。
この違いだなーと、今改めて思います。
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