・近況報告199

接客

今日はどこも終了式・・・・と思ったら、今年から2学期制を導入しているところが多いのかな?と思い直してみたり・・・。
ルカの学校は今年までは3学期制ということで、今日が学期末です。
でも、ミミの中学は2学期制で、しかも20日から運動部では、大会のある部が多いということで、早々と17日からすでに夏休みに突入です。

さて、この三連休、金欠病?の我が家は、おとなしく家で過ごしました。
ルカは、久しぶりにバッティングセンターへ行って汗を流し、Y駅の循環バスに乗ったり(交通費を最小限におさえる方法、彼はいろいろ考えているのです)、レンタルビデオ屋さんにいったりで、自分なりに計画を立てて、楽しい三連休のようでした。
ルカって友達と遊ぶのも好きですが、一人でも遊べるヤツなんだよなーと、趣味の少ない私は感心してしまいます。
その趣味の一つ、レンタルビデオ屋さんから帰ってからしばらくして、レンタルしたビデオを片手に困惑顔のルカが・・・。
どうやら、古いビデオだったようで、デッキに入れて見ようとしたら、すでにテープが切れていたとのこと。
「あー、それはルカのせいじゃないから、すぐにお父さんと二人でビデオ屋さんに行って、替えてもらったほういいね」と私。
自分のせいじゃないと言われてほっとしたのもつかの間
「そうだね、それはいい方法だ。でもね、俺が何のビデオを借りたかは絶対秘密だよ。もし、わかってしまったとしても、その場で忘れて!」とルカ。
ヤケにあわてている理由は、単にビデオテープが切れたというのではなくて、そんな理由もあったのね・・・。

かくして、昼寝中のルカパパをたたき起こし、二人は仲良くビデオ屋さんにいったのでありました。
結果、店員さんに丁寧に謝ってもらい、替えのビデオを、と言ったら、あいにくそのビデオは一つしか置いてないものだったらしく、その分返金してもらい、しかもお詫びに200円のただ券をもらって、帰ってきました。
何のビデオを借りたのか、誰にもつっこまれずに済んで、ホッとしたルカなのでありました。

あとでルカパパとその時の話をすると、そういえば・・・とルカパパがその時ルカが言ったことを話してくれました。
レンタルビデオ屋さんの店員さんは、お店のミスということもあってとても謙虚に、何度も「申し訳ありません」と言っていて、その接客の態度にルカはとても感動していたとのこと。
「接客の仕事は、やっぱり俺には難しいよ。あんなふうに俺は絶対できない」と、帰りの車の中で何度も断言していたとのこと。
そういえば、前に私とルカの運動靴を買いに言ったときも、そこの店員さんの接客態度にルカはとても感動して、店員の若い男性のことを
「あのお兄さん、すごいなー、かっこいいなー、接客ぱっちりだね。いいなー」と言っていたのを思い出しました。
自分にはないものを持っている人へのあこがれ、ルカはいろんなお店へ行くたびに感じているんですね。

1学期の現場実習を終え、私としては、ルカが多少の接客をガマンさえすれば、何とか、そういう職種も選択肢に入れたい思いを捨て切れずにいました。
その理由としては、現在の雇用状況を考えると、接客も少し含んでしまうお仕事がとても多く、それができないとなると選択肢が大幅に狭まってしまうのです。
別に一人前に接客してなくてもいいんだから・・・と私は思っていましたが、普段、買い物等を通して、接客している人に対してのあこがれがあるからこそ、ルカはそれができない自分がふがいなく思うだろうし、うまく接客してもらえない相手の気持ちも考えてしまうのでしょう。
これが、同じ自閉症でも、もっともっとマイペースな自閉症の人だったら、相手のことも気にせず、マニュアル通りやれたかもしれません。
「本人があんなにきっぱり言ってるんだからさ。無理なものは無理なんじゃないの?」とルカパパ。
ハイ、ごもっとも。

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