蹴りたい？
ルカの部屋にはテレビデオがあります。
以前は、部屋にあってもほとんどルカが見ることはなかったのですが、高校生あたりから、親に内緒で見たい番組が見たかったり、レンタルビデオが見たかったりで、このところかなりご活躍のテレビでした。
そして、この頃は隣の部屋のミミの情報によると、なにやら昔なつかしい〜テレビゲームのキャラクターの声が聞こえてくるとのこと。
昔使っていたゲーム機をテレビにつないでこっそりやっているのかな？
今は、ルカの必需品になったこのテレビデオ、１週間前、困ったことに故障してしまい、ルカは自分の部屋での楽しみが一気になくなってしまいました。(現在、修理に出してます)
ある日の午後、ミミと一緒に近くのコンビニにお買い物・・・ルカはまだ学校から帰ってなかったので、ドアに「買い物に行きます。すぐ戻ります」と張り紙をして出かけました。
買い物から戻ってくると、どうやらルカも学校から帰ってきている様子です。
玄関の呼び鈴をならし、ルカに鍵をあけてもらってリビングに行くと・・・そこにはあわてふためいたルカの姿。
リビングのテレビの前の彼は、私たちに背中を向け、テレビゲームのソフトらしきものを必死に上着の下に隠しているもよう・・・。
ははーん、自分の部屋のテレビが使えないので、家族の留守中にこっそりリビングのテレビでゲームをやろうと思ってたのね。
でも、「すぐ戻る」って張り紙していったのに、そんな少しの時間でできるわけないのに・・・それになんで隠したいかな？
別にゲーム禁止してないんだけど。昔のちょっと子供っぽいゲームをやろうとしていて、恥ずかしかったのかしら？？
いまさら隠してもバレバレなのに、私たちに見られまいと必死に後かたづけをするルカ・・・そのまあるい背中。
ルカが部屋に戻ると、ミミが一言「ほんとにさ〜"蹴りたい背中"だよね。」
ちなみに、ミミと私は、この本の「さみしさは鳴る」という冒頭に「やられた〜」と思い、数ヶ月前、一気に読んだのでありました。
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