進路先見学
先週と今週は校内現場実習(近況、150参照)が2週間にわたって行われています。
初めての2週間の実習に先駆けて、その少し前には生徒向けに、授産所の見学と実際に就職している卒業生のいる一般企業を見学しました。
ルカの感想は「みんな真面目にやってたよ。授産所の説明する人の方がやさしい感じがした・・・」というもので、少し見ただけではわからない・・・というのが正直なところでしょうか。
ルカは将来一人で生活したいという思いががあって、そのためには給料のもらえる仕事に就くこと、というのが今までの希望で、私が授産施設や作業所の見学に誘っても「行かない」とつれないお返事でした。
今回は学校の行事なので、ルカも授産所を見学・・・そこでも給料をもらえるということを改めて認識したことと、高等養護でやっている作業実習の内容と仕事の内容が似ていたせいか、今回初めて「授産所でもいいかな?」と言い出しました。
「なんだか、一般企業は自信がなくなってきたなー、そこでずーっと、イヤでも働かなくちゃ行けないんだよね」とルカ。
どうやら、実際に授産所と一般企業を比較してみて、一般企業に対する不安が芽生えた様子です。
「一回、見ただけで決めるのはまだ早いと思うよ。会社に入ったからといって、そこにずっといなくちゃいけないっていう決まりはないよ。何回か転職して、自分に会う仕事が見つかることだってあるよ」と私。
「えっ、でもお父さんはずっと同じ会社で働いているよね。みんなそうなんじゃないの? 途中でやめるなんていけないことだと思う」とルカ。
ちょうどルカパパもいたので
「そうだなー、お父さんの会社でもお父さんみたいにずっと同じ会社で働く人もいるし、辞めていく人も結構いるよ。お父さんは、たまたま初めて入った会社の仕事が自分にあっていたんだ。今は特に、一つのところで一生働く事の方が珍しいよ」と答えてくれました。
「そうかー、なんかでも、やっぱり不安だなー」とルカ。
結局、3学期からは企業での現場実習が入ってくるので、実習をやってみてからもう一度考えようということになりました。
ルカが思い描く会社での仕事というのは、やはりお父さんがモデルになっているのでしょうか。
自分が思い描いていた会社と、実際に見学した会社とのギャップということもあったのでしょう。
転職ということについては「つらかったらすぐ辞めればいいや」という安易な発想につながりやすいので、説明の難しいところです。
ただ、ルカの言葉からもわかるように、一度入ったら何がなんでも続けなければいけない、というかたくなな気持ちに陥りやすいので「だめだったら、次があるさ」ということも教えていなかくてはならないことだろうなーと思いました。
ただいまルカは校内現場実習の真っ最中、実習も回を重ねていくうちに得意なことと苦手なこととがはっきりしてきたように思います。次回は多分、その話題になります。
前に戻る