ダイエット
ルカの体型は、ややスリムといった感じ。健康手帳で身長体重のバランスを見ても、普通とやせ気味の境界線くらいのことが多かったです。
ところがこの頃、がっちりしてきて、体重も普通に変わりました。
ある日、ルカが「この頃、腕がタプタブして気持ち悪い」と言い出しました。
「それは脂肪のせいかも・・・」
私のこの一言がルカのダイエットに火をつけたのでありました。
ほとんど体が脂肪で覆われている?私などは、体内の脂肪が少しくらい増えようが何も気にならないのですが、ルカのような脂肪の少ない体型だと、"気持ち悪い"と感じるんですね〜。
最近体重も増加の傾向にあるルカはその原因を分析・・・といってもほとんど私からのアドバイスですが。
結果、ウインナー等の脂肪分の多い食べ物のとりすぎ、そして、多分これが本当の原因だと思われますが、駅から学校までの道のりをバス通学に変えたことがあげられました。
そうか、運動不足なんだとわかったルカ、でも、バス通学は友達とのつきあいがあって完全にはやめられない。
ならば、その他の外出時には、極力乗り物は使わないようにと決心したのでありました。
とある日、車で10分のレンタルビデオ屋さんにルカパパの車に同乗して行ったルカ。
帰りはダイエットのために歩いて帰ると宣言。「途中、疲れてバスに乗る誘惑に負けるといけない」と言って、バスカード及び障害者割引証をルカパパに預けたのでありました。
さて、結果は・・・
普通のルートで帰ると、近すぎるのでダイエットにならないと考え、遠回りした。
しかーし! 遠回りしすぎて疲れたので近道を探したら行き止まりだった。そして・・・このままだといつまでたっても家に戻れなくなるので・・・戻れなくなるので・・・現金を払ってバスに乗って帰ってきた・・・ということでした。
そして、バスを使ったけど、だいぶ歩いたからとそそくさと体重計に乗るルカ・・・500グラムしか減ってなーい! あんなに苦労したのに、と落ち込むのでありました。
またとある休日。休日の朝は、ジョギングしようと決めたルカ。
しかしなかなか実行しない・・・そのわけは、朝は思ったより寒そうだから・・・あー、それは私にも覚えがあります。
増えることはあっても減った試しのない自分の体重に危機感を持ち、ジョギングでもした方がいいかな?とルカママも考えた。
いつから? 冬はもう少し暖かくなってから、そして春は花粉の季節だしほこりっぽくてできない・・・そうこうすると暑い夏。こんな暑い中できないわ・・・と思い、秋になる・・・さあ、運動にはぴったりの季節だ! そろそろと思うと、もう寒すぎてできない・・・私と同じ。親子なのね〜。
しかし、さすが我が息子、先日とうとう決行。
帰ってきたルカに「今日はバスは使わなかったよね?」と聞くと、困った顔をしてうつむいています。
「だって、疲れたんだもの・・・」と言い訳するルカ。
話を聞くと、もともとの設定に無理があることが判明。もっと近場のルートを提案しても、それじゃーダイエットにならないと大騒ぎ。
なんとか気持ちを落ち着かせて、具体的なルートをもう一度説明すると、納得。そうかー、大体どれくらい走ればいいのか、そのためにはどんなルートにしたらいいかというのも、ルカには難しいことなんだということを実感したのでありました。
さて、ここまでは運動編。
次は食事制限。ダイエットすると言い始めて2、3日は我が家のウインナーの減りも少なくなり、私が朝冷蔵庫を開けて「弁当に入れるウインナーがない」とため息をつくことはなくなりました。お米の減りも少なくなったようです。
しかし、やはり食事制限はつらい。
ここで彼は、あるもっともな理屈を披露。それはいわゆる、リバウンドという奴で、ダイエット前よりも太ってしまうという怖いお話。
「ねえ、この間テレビで見たんだけど、ホメオヒタシ・・・じゃなくて、ホメ・・・」とどもるルカ。
それはホメオスタシス。
生物が環境の変化に対して常に一定の状態を保とうとする働きで、食事の量を減らしても、無駄なく体内に取り入れられるようになるので、やせなくなるというお話。
ルカはその話を持ち出し「結局、食事を減らしてもムダだ」という結論に達したのでありました。
君って、つくづく自分の都合のいいように、理屈をこねくり回す奴なのね・・・。
でも、ウインナーの食べ過ぎは、ニキビのモトになるので引き続き注意すると言ってくれたのが、せめてもの救いでしたが。
かくして、ルカのダイエットはどこかのオバサンと同じで(私?)、なかなか思うように進まないのでありました。
ルカのダイエット話、あまりにも面白くて、我が家ではルカの話を涙が出るまで笑いながら聞いてます。
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