勉強会
先日、久々に自閉症に関するお話を聞く機会がありました。
講師はとても著名な先生です。
主に中学、高校生の高機能やアスペに関するお話でした。
とても興味深いお話の中に「子供は叱らないで穏やかに育てましょう」というお話がありました。
それはもっともだなー。私もできれば穏やかに育てたい・・・しかし私という人間があまりにも未熟なもので、今までを振り返っても「穏やか」とはほど遠い子育てだったなー、これはわかっていてもできないことの一つだなーと思いました。
思えば、「子供を叱るな」ということはルカが小さい頃からいつも言われていたし、私もそうしようと思っていました。
ところが過去を振り返ると、「叱らないようにしよう」と思うと逆にそのことがストレスになって、いつもに増して子供に罵声をあげている自分がいて、自己嫌悪の毎日だった気がします。
やがて私は、私という人間が、日々子供を叱らずに穏やかに暮らせるような器ではないことに気づきました。
例えば、私も一応女性のはしくれなので、月に一度どうしてもいらいらしてしょうがない時期があります。そのときはいくら物事を前向きに考えようとしてもどうしてもできなくて、過去にはそれで人間関係が悪くなったこともあります。
このごろは私もやっとそのことに気づいて、どうしても物事を悪い方にしか考えられない時でも、体の調子が変わるのをもう少し待つ事にしようとか、自分と上手につきあう方法を見つけられるようになってはきているのですが。
こんな私なので、ルカとの関わりも、また大きな声で叱ってしまった! こんな言い方ではルカは傷つくだけで納得しないのに・・・・と後悔することばかりです。
でも、後悔してもできないものはできない・・・ある時から私は、叱らないようにしようと思い詰めるのではなくて、その後のことを考えることにしました。
ルカが小さい頃は、なるべく自分の気が静まるまでルカを私の視界から遠ざけるようにしました。ルカを見ると、叱るのがとまらなくなってしまう・・・そんな悪循環をなくすためです。
そして、ルカが大きくなるにつれて、叱った後にルカに謝ることにしました。
「ルカ、ごめんなさい。さっきはお母さんの言い方が悪かった。お母さんも体の調子が悪かったり、疲れているといらいらして、機嫌が悪くなることがある。そういう時は言い方もきつくなるけど、ルカが悪いわけではないから、機嫌が良くなったらまた話をしようね。ルカもお腹が空いてるといらいらするでしょ? お母さんもいらいらするときがあるんだよ」
と一応のフォローをすることにしたのです。
これでルカがわかってくれるのか不安でしたが、ルカも成長に伴って、人には理由もなく機嫌が悪くなるときがあって、そういうときに話しかけると怒られるということを学んでいったようでした。
ルカは人の感情を理解するのが苦手です。だけれども全然わからない人ではない。説明すれば理解できることも多いのです。
私がルカを理解するように、ルカにも私という人間をわかってもらいたい・・・それにはこれからも誠実に、自分のことをルカに説明していくしかないのかな?
ルカにとっては、私が機嫌が悪いかどうか、事前に察知するは難しい事なので、ルカは私によく聞きます。
「今、話してもいいかな?」
母親という不可解な感情の動物とつきあうことは、ルカにとって時にはとても大変なことかもしれない。でもそんな母親を通して、人とのつきあいを学んでくれたらいいなーと思っています。
少々、虫が良すぎるかしら?
でも、もしかして、私と同じように悩んでいるお母さんって多いような気がして・・・ちょっと書いてみたくなりました。
前に戻る