1年終了
今日は終業式です。「最後だね・・・」感慨深げにそう言って、ルカは学校に行きました。
年々、時の流れは早くなって、この間入学したばかりだというのに、もう1年がたってしまいました。
4月の入学当初は、慣れない環境の中で、かなり神経質になっていたルカも、1年たった今、クラスでは、リラックスし過ぎるくらいのびのびと過ごせるようになりました。厳しい作業の時間では、精神面の弱さがもろに出てしまった入学当初に比べ、少しずつではありますが、たくましくなってきたかな?と思わせてくれる今日この頃です。
そして、何よりも将来「働く人になりたい」という意欲がいつも彼の中にあって、少々のつらいこともその思いがあるから乗り越えられるのだと思います。
もう一つ、特筆すべきこととして、このHPの存在を担任に知ってもらったことも、私にとっては大きな事件でした。
ことの発端は、1学期のこと。
ルカが朝の1分間スピーチで、話すネタがなかったらしく、このHPに載せている電車の話をしたことに始まります。
「ルカくんのHPがあるんですってね、教えてください」
きっと、先生は電車のHPだと思って、気軽に声をかけていただいたことと思います。
でも、私はびっくりです。私にとって学校の先生にこのHPを見せることは勇気のいることです。
すでに卒業した中学の先生に教えるのとはわけが違います。もし、この先担任との折り合いが悪くなったら、このHPを閉じてしまわなくてはならないことだってあり得ます。
どうしようかな・・・プライバシーの問題だからと断ろうか・・・そういうことも考えましたが、私はつね日頃、このHPを誰に読んでもらいたいと思っているのか・・・それは、発達障害児を持つ保護者の皆さん、そして学校の先生にも読んでもらいたいと思っているのではないか?
だから、これはとてもいい機会ではあるのです。
そして私は、ほとんど捨て身の気持ちでこのHPの存在を担任にもお伝えすることにしました。
1年たって、思うこと。
やっぱり知ってもらってよかった! このHPについて直接担任と話し合うことはありませんが(ルカの気持ちを配慮して)、先生の指導の一端から、HPを読んで下さっているんだなということ、そして恐らくアスペルガーに関しての勉強もしてくださったんだなということがよくわかりました。
感謝しております。
この頃私は思います。
ルカが小学校に入学した時代に比べると、学校の先生の意識は確実に変わっているのではないかと。
もちろん、昔から一生懸命やってくれていた先生はいたことと思います。
あの頃は自閉症に対するアプローチの仕方、ことに高機能やアスペルガーについてのとらえ方が専門家の間でもまだまだ、混沌としていた時代で、ましてや学校ではその存在すら、認められない状況でした。
そんな中で、先生達も右往左往していたのではないでしょうか。
でも今や、文部科学省もその存在を認める時代です。
これから先、もっともっと周囲の理解が進んでいくことと思います。
1人1人が大切にされる時代。
いつまでも、それを実践できる平和な社会であって欲しいなと願っています。
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