・近況報告132

労働週間B

少し前、3学期の労働週間が終わりました。
今回は窯業を一週間やりました。
ルカの目標は
「長時間の作業になれる」 「後半から気を抜かない」です。
前回、後半にミスをしてしまったようで、このような目標になったのだと思います。

窯業はルカの好きな作業ということもあって、前回は授業参観に来ないでといっていたのですが、今回は来ても平気だということで、参観に行きました。
教室に入ると、みんな元気に「こんにちわ」と挨拶してくれます。
挨拶を重視していることがよくわかります。
(正直な話、私としてはルカに気づかれないようにそーっと入って参観したいのですが・・・)
ルカは、大物の傘立てをつくっていました。
向かい側の子と一緒の工程で、1人で大変な所はお互い声を掛け合って一緒にやったり、協力して作業を行うという課題もあるようです。 ルカは、やはりはじめは、この協力してやると言うことにプレッシャーを感じていたようですが、だんだん慣れていった様子で、先生に促されながら「手伝ってください」と相手に頼んだりできるようになっていました。
私が参観に行っても、気が散ることもなく、一生懸命やってました。
6月の初めての労働週間に比べると、ルカを含めてみんな作業が板に付いていて、1年の成長は大きいなーと感じさせられました。

今回の労働週間の事前指導では、最近の就職の厳しさについて、先生から説明があったようです。
中でも、ルカが関心を示したのは、就労の形態がさまざまになって、日曜日が休みとは限らない仕事が増えてきているということでした。
ルカは、学校が休みである土・日は極力、学校と関係ないことをしていたいようで、文化祭等で、土曜日登校の時など、「休日なのに何故?」といらいらするようです。
規則正しい生活を好むアスペならではの悩みだと思いませんか?
それが日曜も出勤しなければならないというのは、ルカにとっては大問題です。
「だってさー、学校に入って今までずっと土・日休みの生活に慣れてるんだよ、あーどうしよう」とルカは話していました。
ぶつぶつ独り言を言いながら、結局自分は仕事に就きたいので、これから徐々に土・日休みを崩していくようにしよう!という結論に達したようです。
・・・でも、まだまだ自信がないようすではありますが・・・。
日常のルーチンを大切にするアスペのルカではありますが、時としてその決まり事より魅力的なものがあればそれをかえられる力があるのではないかと思います。
ルカの場合は、小学校高学年から中学校前半まで、こだわりが強くなって、柔軟性に欠けていた時期があったように思いますが、彼自身の成長と経験、周りからの働きかけによって、徐々に柔軟に考えられるようになっているのではと思います。
人によってその過程はさまざまですが、障害の特性がなくなることは不可能でも、社会に適応できるように変化させることは可能なのかな?と思った次第です。

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