たばこ
このところ学校の話題ばかりでしたので、今日は目先を変えてみます。(私もルカとミミの学校のことに振り回されてちょっとお疲れです)
ルカの苦手なものの一つに"たばこ"があります。
くわえたばこをしている人と、道ですれ違ったりしたらもう大変。「おえー!」と大きな声を発してしまうので、私自身もたばこは嫌いですが、それでも「そんなに言わなくても・・・」と言われた人を同情したくなります。
そもそも、ルカパパも私もたばこを吸わないので、逆にたばこの臭いにとても敏感なことが災いしたのかも知れません。
夏になって窓を開けていると、マンションのホタル族の皆様がベランダで吸っているたばこの煙が、我が家に入り込んでくるのです。
時には窓を閉めていても、換気扇から入り込んでくることもあります。
そんなちょっとのこと気にする方がおかしいと思う方もいるでしょう。でも・・・嫌いな人にとって見れば大問題です。
なーんで、部屋の中で吸わないのよ!そこのうちはいいかも知れないけど、そのおかげでどーして私が臭い思いをしなくちゃいけないの?ということで、ルカの前でもぶつぶつ文句を言ったことがあります。
そんなこともあって、ルカはたばこにはもともといいイメージを持っていなかったのです。
そして、決定的になったのは中学校でたばこに関するビデオを見せられたときからです。
中学生の喫煙は学校でも頭の痛いところです。道徳の時間を利用して、たばこに関する授業も何回か行われました。
ビデオの内容は、簡単に言えば「たばこは体にこんなに悪影響をもたらしていますよー」という脅しビデオです。(事実では在りますが)
動物にニコチンを注射器で打ってだんだん弱っていく様子とか、実際吸わなくても、他人がはき出した煙によっても体に害が出るとか・・・そんなビデオを見ても、今時の中学生は「ふん、かんけーねーよ」と言いそうですが、ルカには効果てき面。
そのころから、たばこ嫌いはどんどんエスカレートし、「たばこの煙をすっちゃった。死ぬんじゃないか」みたいな心配をするようになりました。
これはいいことのなのかしら?
確かにたばこの恐ろしさを知って「たばこは絶対に吸わない」と決心してくれたのはいいのですが、実際世の中にはたばこを吸う人がたくさんいるわけです。喫煙者に遭遇するたびに「おえー」といっていたのでは、社会性という面では問題です。
かくして私は、中学校の先生には怒られそうですが、脅しビデオに対する反論をしました。
「確かに喫煙は体に悪い。でもあのビデオは実際中学で喫煙してしまっている子に対してのおどしの意味も入っているんだよ。だから、ちょっと大げさにやっていると思う。少しぐらい煙を吸ったからといって、体に害はないよ。全く、学校の先生はよく脅しを使いたがるよね。ルカはもともと吸っていないんだから、そんなビデオを気にする必要はないよ」と。
それを聞いてルカも「なあーんだ、脅しだったのー」とほんの少し安心した様子でした。
それから・・・私は以前から気になっていたことを話しました。
それはルカパパの実家でのコト。実家にいるおじさん(ルカパパのお兄さん)は親戚の中で唯一の喫煙者です。
ルカが遊びに行ったときも時々吸います。そうすると当然ルカが騒ぎ出します。おかげでおじさんは台所の換気扇のところで小さくなってたばこを吸うハメになるのですが、それでもルカは納得できず、あからさまに「たばこなんて・・・」と騒ぎ出すのです。
「おじさんの気持ちって考えたことあるかなあ。ルカはたばこが嫌いなのはわかるけど、おじさんはルカがいるせいで吸いたいたばこも我慢しなきゃならないんだよね。ルカも少しはたばこの煙に慣れた方がいいよ。例えば将来就職したとして、職場が禁煙とは限らないし・・・」と、"おじさんの気持ち"と、"将来のため"という2つのキーワードを使って話をしました。
内心納得してくれないかなあと思っていたのですが、この話にルカは少し納得。
「そうかー、おじさんに悪いことしちゃったなあ」と。
そして先日実家にいくと・・・
ルカはいつもと違います。
「おじさん、いつたばこを吸うの?」と聞いて、
実際に吸い始めると「よーし、近くに行って我慢してやる!」と言い、実際近くに行くと「あーっやっぱり我慢できなーい、でも・・・がんばる!」などと結局大騒ぎです。
自分の苦手を克服しようという気持ちになってくれたことはまことに喜ばしい・・・
でも君にもうひとこと、言いたい。
「ほどほどにね」
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