もてない男
春休みに入り、ルカも時間をもてあまし気味で、私の顔を見ると話しかけてきます。
私と言えば「あー、つかまっちゃった・・・」と内心思いつつ話を聞いています・・・
さて、今朝も「おはよう」と挨拶もそこそこにルカが話しかけてきました。
「ねえ、お母さんはお父さんのどこがよくて結婚したの」
朝から何を聞くのやら・・・
しかしとりあえずは答えないと、質問がとまらないので
「う〜〜ん、一緒にいても疲れないから。話していると楽しいからかな?」などと適当に答えました。
ルカは「なるほど」と納得した様子。
やれやれ。
このごろのルカは、はっきりとは言いませんが、口では結婚しないといいつつ、やはり結婚願望はあるようで、どうやったら女の子に気に入られるのかいろいろ考えているようです。
この間も「俺ってもてないよね、もてるわけないよね」と言うので、
深情け?はかえって仇になると思った私は容赦なく
「そうだね。その通り!」と答えると
「えっ、そんなことないよって言わないの」とルカ。
そして「誰かそんなことないよって言ってくれないかなあ〜」と本当に残念そうに言うのでした。
私は今さら「そんなことないよ」とも言えず、「そうだ、心理の先生に相談してみたら?きっと優しいから"そんなことないよ"って言ってくれるよ」等と言ってその場をごまかしました。
そうだよね。いつまでもこんなオバサンのルカママと話していてもつまらないよね。
やっぱり若ーいお姉さんと話したりしてみたいんだなあ〜。
マンション前の桜がはらはら散るのを見ながら、「春だねえ」と思わずつぶやいてしまった私です。
ところで私はなんでルカパパと結婚したんだろ? あまり大きな声では言えませんが、実はこれがまた私の人生最大の謎だったりするわけです。
ルカの質問に知らんぷりをしていたルカパパは、ルカがいなくなると
「"一緒にいると疲れない・・・はずだったんだけど・・・"なんて答えるとおもしろいよね。」と笑っていました。
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