・近況報告 その79


笑いのツボ

朝ごはんを食べていると、突然ルカがくすくす笑い出しました。
「思い出した。昔お母さんが東上線で各駅停車に乗ろうとして、間違えて急行に乗って成○まで行った話」
私が1人暮らしをしていた頃のエピソードをルカに話したことがあって、そのなかのひとつのなのですが、さすがに鉄道に関連した話だとルカは良く覚えています。
しかし、そんなに思い出し笑いする程の話かしら?
これは実際にあった話なのでまだいいのですが、
ルカは「ねえねえ、お母さん」と突然私を呼び出すと
「あのね。東横線のホームに中央林間行きの電車が停車したんだよ。面白いよねー」などと言って、手をたたいて大笑いすることが しばしばあります。
それは実際に起こるはずもない、ルカの空想の話なのですが、ルカはそういうありもしない鉄道の話を勝手に自分で作って、「もし〜したら面白いよねー」と家族に話しかけてきます。
当然それを「面白い」なんて答えようものなら、ルカは延々とその手の話を続けるのがわかっているので、たいてい
「ルカは面白いかもしれないけど、お母さんは面白くない!」
と言って話を打ち切ってしまいます。 ルカは「ちぇっ」と舌打ちしながら、がっかりするのが常です。
こんな時、ルカの話を「面白い」と言ってくれるような、笑いのツボが同じ人がいてくれたらなあと思ってしまいます。 ルカにとってはこんなに面白い話はないのに、なかなか周囲にはわかってもらえないのですから・・・
でも、本人はいたってマイペース。なんど私に冷たくあしらわれても、しばらくすると同じような話を始めます。 ミミなどはもう、うんざりしてしまって、さっさと自分の部屋に引っ込んでしまいますが、ルカ自身はあまり気にしていないところが救いかもしれません。

先日、ルカのおじさん(ルカパパのお兄さん)とルカが話をした時のこと。
このおじさんは仕事がら、全国を飛び回っており、ルカが鉄道にくわしいことを知っていて、鉄道クイズを出したりして、ルカと遊んでくれる人なのです。
「この間、秋田にいったんだよ」とルカに話しかけると、 ルカは「あっ、新幹線ですね」と言いながら突然たちあがり
「新幹線あきたコマネチ〜」
と、ビート○△×の大昔のギャグを披露してしまいました。
あまりのことに、おじさんも一瞬絶句。しかし気をとり直して 「君って、面白いよね」と、やさしい一言を言っていただきました。
ルカはなぜあんな昔のギャグを知っているんだろう・・・額の汗を拭いながら、そんな疑問がぐるぐる頭をかけめぐる私でありました。

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