ニュートン
皆さん、お正月はいかがお過ごしでしたか?
我が家はいつも通りの寝正月でした・・。
今年もよろしくお願いします。
さて、今日のお題、こんなお題で大丈夫なのか、物理オンチの私はとても心配です。
それはとある日、家族で車に乗っていたときのこと。
ルカが突然質問したのです。
「電車に乗っていたときも疑問に思ったんだけど、動いているものに接している座席や、それに座っている僕が、乗り物と同じスピードで一緒に動くのはわかるんだけど、例えば車内でボールを放り投げたしとして、そのボールも同じスピードで動くんだろうか?」
それを聞いていたルカパパはなにやらうれしそう・・
「そうそう、お父さんもね、昔疑問だったんだよ。それはね、不思議なことにボールも乗り物と同じ方向に動くんだよ。ニュートンの"慣性の法則"だったかな」
「お父さんも疑問に思ったんだー」
と、ルカも嬉しそう。そして男同士で話は盛り上がっていました。
私とミミは、ルカの質問の意味さえわからず、いっきに退屈モード。
ルカはよくそんな疑問を思ったものです・・・私にとってはどうでもいい話のように思えます。でも・・・
きっと、歴史上有名な学者さんて、周囲の人からは「どうでもいいことをなんでそんなに考えるんだろう」と異端視されながら、大発見・発明をしたんだろうな、と思いました。
そういえば、あの相対性理論のアインシュタインも、実は発達障害児だったという話。私はその時、妙に納得してしまいました。
ところで、私は私で、この相対性理論ということを、ルカと関連して考えたことがあります。
まあ、難しい話はさっぱりわかりませんが、つまり比べるものによって、ものさしはいろいろだと、私なりに解釈したのであります。
それをルカパパに話すと、ルカパパは苦笑い。そんなことで相対性理論を語って欲しくない様子でした。
なぜルカと関連して考えたことがあるか・・・それはルカのもっているものさしが、絶対的なものしか持ってないと言うことに気づいたからです。
例えば「僕は足が速い、ゆえに新幹線より足が速いかも知れない」とルカは、大分長い間、そう思っていた様子でした。
人間の足の速さと新幹線の速さは、同じ速さでも、別物であるということが、ルカにはわからなかったようなのです。
「速い」というのは絶対的なことではなくて、比べるものによって違ってくるという、相対的な考えがルカは苦手です。
これは人間関係にも影響することで、一つの行動が正しいか正しくないか?それは、必ずしも絶対的なことではなくて、その状況によって違ってくるということ、きっと私たちはあまり意識しないで、対応できていると思うのですが、そういうこともルカは苦手です。
多分、新幹線の話などは、幼児の段階では、無邪気に「どっちが速い?」と聞いてもおかしくは思われないでしょう。
子どもが大きくなるにつれ、絶対的なものの考えから、相対的なものの考えに変化してくるのが普通なのでしょうが、ルカのように障害があると、うまく発達していかない部分があって、そういうことが大きくなると見えにくくなってきて、普通に会話するのに、なんだかおかしい・・・という印象を人に与えてしまうのかもしれません。
私はずっと、この絶対的な考えに悩まされ、その都度、それだけじゃなくてこんな考えもあると、ルカと会話を積み重ねてきた気がします。
子どもとの何気ない会話・・・皆さんもきっといろんなことを気づかされるかと思います。
大切にしたいですね。
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