結婚
ルカには小学校6年あたりから結婚願望がありました。
そのころ彼は歴史に興味を持っており、歴史の勉強に出てくる有名人の家系図を見るのが好きでした。
そして、家系図を見ていて、結婚して子どもを産むことによって子孫が増えていくことに気づいたわけです。
自分も結婚して子孫を増やさなければいけないと、彼は真剣に考えていたようです。
うーーーん、この発想がたまらなーい!
まあ近頃は、自分の親を見ていて、結婚するのが普通だという極めて、平凡な発想になっているようではありますが・・・。
しかし、ルカの気持にまたまた変化がありました。
ある夜、ルカは私に言いました。
ルカ「ねえ、結婚ってしない方がいいこともあるよね。結婚したら自分勝手にできないでしょ。電車の旅とかいけなくなるよね」
私「うん、そうだね。お父さんも結婚してから一人で旅行とか全然いかなくなったしね」
ルカ「結婚ってしなくてもいいものなのかなあ」
私「うん。今は自由な時代だからね。結婚しない人もたくさんいるよ」
ルカ「そうか・・・ だったら俺もやめようかな。っていうか、俺にはできない」
話はまだまだ続き、私からはアスペルガーの人でも結婚している人はいるが、無理にしなくてもいいこと、人の幸せはそれぞれ違うのだということを話しました。
ルカは、ふーん、と言ったあと、
「昔の人は結婚しなくちゃいけなかったんだよね。見合いとかして」とまたまた質問。
それから昔の見合いのシステムなどを私から聞き、
「そんな結婚が自分で決められないなんてやだなあ・・・ でも、おじいちゃんとおばあちゃんって、親が決めて結婚したわりには仲いいよね」とルカ。
うーん、結婚十数年の私の気持はかなり微妙・・・恋愛結婚しても仲がいいとは限らないし、要するに結婚とは忍耐なのかな?などと内心考える私ではありました。(笑)
結局ルカの今の気持では、結婚はしない方向に傾いているようで、でも一人暮らしにはとてもあこがれていて、義務教育が終わったら一人暮らしをすると、冗談半分でいっておりました。
ルカ・・君はまだまだ甘いんだよねー。
「ところでルカは、今まで結婚したいって思った人いるの」
よせばいいのに、私はまたまた聞いてしまいました。
ルカはあきらかに機嫌が悪くなり
「この話題はよした方がよかった」といい、そしてしばらく考え込んで
「そんな人いたら、結婚しないなんて言わないよ」と答えてくれました。
ほうっ! うまい答え方ができましたね。真実はいかに?
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