夢
ミミがカナダへ行ってから1週間が過ぎようとしています。
「寂しくない?」とルカに聞くと、
「別に。きついことを言う人がいなくなったから静かになった」と言ってましたが・・・。
人は夕暮れ時になると寂しくなるものなのか、夕方になると、ルカパパは仕事だし、家に2人しかいない状態を実感し
「やっぱり寂しいよ。2人しかいないよ。」とちょっぴり動揺していました。
日が経つにつれて、私とルカの2人の生活にも慣れ始めた頃・・。
ある朝ルカは
「夢みちゃった」と言って起きてきました。
ルカは最近よく夢を見るらしく、朝食はその夢の話題とともにとるということが多いのです。
さて、今回はどんな夢かというと、ミミの夢を見たそうです。
「俺が家の中で、いろんなモノをこんなふうに(身振りを加えながら)触っていたら、ミミがいきなり"お兄ちゃんそんな風にモノを触るのやめて"ときつく言った。そしたらお母さんも"そうそう、そんな風にモノをさわるなんてサイテー"って言ったんだよ。でも、それは俺の癖だから治せないし、どうしたらいいんだろうと思って、悲しくなって夢の中で泣いた。
目が覚めたら、なんと本当に涙が流れていた! 夢の中の出来事で本当に泣く事ってあるんだろうか」
ということでした。
「あるある、お母さんもとっても悲しい夢を見ると、泣いていることがあるよ」と言うと、安心した様子でした。
さらに「夢では家の中だけど、俺って確かにレストランなんかに行くと、いっぱいモノをさわっちゃうよねー。」と自分でも自覚がある様子。
ルカの言うとおり、レストランに行くと「これなんだろ?」と言いながら、テーブルにのっているナプキンをいじってみたり、調味料をいじってみたり、周りにいる私たちははらはら・どきどきなのです。
ミミはそんなルカを見ると、いてもたってもいられなくなり、「おにいちゃん!」ときつく言ってしまうこともあります。
ルカはルカで、妹に注意をされるということに我慢がならず、「もう、帰る!」などと言ったりして(レストランではありませんが、実際帰ってしまったこともあります)、一時は家族4人の外出はもうできないのかなあと心配したものでした。
この頃は、2人とも少し大人になり、ルカはルカでミミの言うことを気にしないように努力し、ミミもきついことは言わないようにと思ってはいるようです。
それでも、こんな夢を見たとなると、やっぱり相当気にしていたのかなあ〜。(ミミではなくて私の言動の方かしら?)
2人でテレビゲームやアニメの話をしているときなど、とってもなかのよい兄妹に見えるのですが、それだけ遠慮というものもないわけで、衝突しあうこともしばしばです。
今回、2週間のミミの旅行で、お互い距離を置くことでリフレッシュしてくれればいいなあと思っています。
今ルカは、宿題を一生懸命やっています。
今日中に宿題にケリをつけるというのが、ルカの希望なのです。
夏休みなんだから、勉強はしないというのがルカの本音。
でも、現実に宿題はあるわけで、それなら始めの2週間で終わらせようと決めたようです。
担任や私は、いっぺんにやらないで少しずつやったら、とアドバイスしたのですが、聞く耳持たずでした。
それでも、去年はもっと極端で7月中に終わることを目標にしていたので、まあ・・・少しは許容範囲が広がったとも言えますが。
あんまり、ガミガミ言わないことにしましょう・・・また夢で泣かれても困りますから。
前に戻る