・近況報告 その49


修学旅行1

バスに乗って、ピアノのお稽古から帰ってきたミミが
「ねえ、お兄ちゃんみたいな人たちって、やっぱり運転席の後ろの席が好きなのかな?」
と聞いてきました。
ルカの事件簿を読んでいるミミは、バスに乗るとバスネタを思い出すようです。 「あれっ この人?」と思って見ていると、自閉症と思われるその人は、障害者手帳をバスの運転手に見せると、迷いもせずに運転席の真後ろの席に座るんだとか。
しかも、一人や二人じゃないそうです。
どうなんでしょうか。
私も一人で電車やバスに乗ると、人間ウォッチングをしてしまうほうなんですが、ミミもそのようで・・・。

さて、本題。
ルカはただいま修学旅行に行ってます。
場所は、京都・奈良・広島です。
この修学旅行、特殊学級の子はどのように参加するのか・・・多分、学校によっていろいろなのではないでしょうか。
いつもの学校の旅行では、交流級のグループにルカも入れてもらって、だいだいグループの人たちと一緒に過ごすのですが、この修学旅行に限って少々問題が・・・
それは旅行中、自由行動が多いということ。
それぞれの班で行程表をつくり、自分たちの行きたい所を見学するようです。
「見学より、ショッピングの希望の方がおおいんですよね。」との担任の言葉を参考に、今回は交流級に入らないで、担任とルカとで、ルカの行きたいところを回っていただくことを希望しました。(三年生で特殊級はルカだけなので)
なぜって、ルカは歴史オタクなので、金閣寺や銀閣寺、法隆寺・・・と見たいところがいっぱいなのです。
担任もそれでいいということになり、「京都・奈良、歴史ロマンの旅」みたいな行程表ができあがっていました。
それぞれの寺の特色などを、社会科の先生に、なんとマンツーマンで講義してもらったようです。
これって、うれしいような、プレッシャーかかりすぎのような、ビミョ〜な所ですが・・・。
でも、ちょっぴり、ほのぼのとした話が・・・。
社会の先生は、学年主任もやっていて、かなりこわもての先生なのですが、
「これは内緒の話だよ」と言って、ルカに懐中電灯を持っていくことを提案したそうです。
見学するところで、とても暗いところがあり、中がよく見えないそうで、懐中電灯を持っていくと便利というわけです。
本当は、持っていっては行けないモノなのだそうですが(生徒が夜中に悪さすることを恐れてか?)、
「君はまじめだから、特別に許す」と許可をいただいたそうです。
「よかったじゃない、普段のルカの態度を見てくれてるんだね。」というと、ルカもうれしそうでした。

旅行の前日のこと、私とルカパパも新婚時代に京都に行ったことがあるので、そのときの写真を見せました。
今の私とは別人のような、妙にカメラ写りのいい写真を見せて、
「どうだ! お母さんも美人でしょ」なんてくだらないことを私が言っていると、
「うん」とそれは認めたものの、違うページの若かりし私の写真を見つけて
「これって、若いんだけど、美人じゃないね」と正直に話すルカ。
「ほら、山○花子に似ているよ」と、あるお笑い芸人の名前を挙げる始末・・・。(花子さんごめんなさい・・・)
うーん、そんなはずはない! だいだい人の顔を覚えるのが苦手なルカに、そんなことを言われたくない!と、私はムキになり、ルカパパやミミにも聞いてみました。
それなのに、「なるほど」と、納得する二人。
前髪を短くそろえていたのがいけなかったのか・・・・・
ご、誤解のないように言っておきますが、私は山○花子には似ていません。ルカ以外の人に言われたこともありません。

さて、ルカは今日帰ってきます。
どんな土産話を持ってくるやら・・・。


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