父親
この間、リハセンターの主治医の診察がありました。
ルカに告知をするまでは、ルカにとってDr.の存在は、やっと名前と顔が一致するくらいの人だったと思います。
それが、告知をしてからは、僕のことをわかってくれる大人の一人と考えているようです。(ホントかなあ・・・)
診断の日までには、いつも今度は何を相談しようか、考えてから行くようにしています。
今の所、そんなにせっぱつまった悩みはないようなのですが、将来的には、多分、いろいろな悩みが出てくることが予想されます。
その時に備えて、悩み事の相談の練習もかねて、私も、診察の日が近づくと「何を質問するか考えておいてね」と、助言するようにしています。
さて、今回のルカの質問は、「お父さん」についてでした。
診断日の前日に「お父さんの僕に対しての言い方がきつすぎる」
ということを、話したいというので、私が
「そういえば、Dr.も、確かお父さんなはずだよ」
というと、とても乗り気になって、明日は是非、よそのお父さんの考えも聞いてみようと、思ったようでした。
そして、当日。
ルカは、日頃父親に対して、不満に思っていることを話しました。
要するに、私がルカに対して叱るときより、お父さんの方が、とてもきつい言い方をする。この間など、僕のことをバカといった・・・ ウチのお父さんは、きっとよそのお父さんより、厳しい人に違いない・・・というお話でした。
さて・・・
本当に、そうなのかというと、答えはノー。
ウチのお父さんは、近所でも評判の? マイホームパパなのです。いや、正確には、パパだったと言うべきか・・・
やはり、子供達が小さかったときは、子供と遊んでくれる機会も多かった気がします。
それが、今や、子供も大きくなって、自然と子供と過ごす時間も少なくなっていって、子供の現実がわかってないところが、あるのかも知れません。
ルカの障害が軽減されてきたとはいえ、私は、一応、ちょっと気をつかった話し方をしたり、ルカが少々羽目をはずしても、多めにみたりしてしまうのですが、お父さんはきっと、そういうコトは考えずに、思ったことを、ありのままいってしまうので、ルカにとってはこの上なくきつく聞こえるのかも・・・
例えば、TVゲームを予定の時間をオーバーしてもやめなかったりすると、私の場合、ほっとけばもう少しでやめるなあ・・・と思っているのですが、お父さんの場合、
「予定時間が過ぎている。いつまでやってるんだ!!」
ということになります。
ちょっと、ヘンな行動をとっても、まあ・・仕方ないか・・と見逃す私と、
「おまえ、バカじゃないの」と、いってしまうお父さん。
でも、逆の場合だって(私が厳しく、お父さんがやさしい)あるのですが、不思議と私が怒ったことって、あんまり後をひかないような・・・
やはり、男同士・・・ライバル気分もあるのかなあ。殴り合いのケンカをしても、お父さんには負けたくない・・・ということを、口走ったこともあります。
ルカが、切々と相談しているにも関わらず、Dr.の答えは、
「まあ、父親なんて、みんなそうなんだよ」
それを聞いたルカは
「えーっ そんなー 」と、大きなリアクション。
家に戻ってからも、よそのお父さんも、みんなそうなんだ・・・・・と、何度もいっておりました。
私からすれば、仕事で疲れて帰ってきても、一応、私のご機嫌をとってくれる夫なので、(私の機嫌が悪いのが、なによりも恐ろしいらしい・・・)ルカにこんな風にいわれたら、ちょっとかわいそうかなあとも、思うのですが・・・
どうしても、子供達2人と私VSお父さんみたいな、図式になってしまうことが、多いような気がします。
哀愁ただよう、世の中のお父さん達・・・がんばって下さいませ・・・
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