診察
ほぼ1年ぶりのドクターの診察がありました。
ルカ1人では、割と頻繁にリハへ行っているのですが、私と一緒に行くのはこの診察の日だけです。
しばらくぶりで新○浜駅に降りた私。「新しいお店ができてる!」などときょろきよろしながら歩いていると
「ねえー、何で俺の診察なのに、お母さんがついてくんのー。」とルカがうだうだ言い始めました。
「ふーん、そう・・ルカはそんなにお母さんのことが嫌いなの?」と意地悪な質問をすると
「そ、そーじゃなくて、俺はね、外出の時は単独の方が好きなんだよ。別にお母さんが嫌いなわけじゃなくて」と、動揺を隠せないルカ。
わかっているわよ・・と内心思いながら、ルカの歩きのペースに遅れないよう、必死についてく母でありました。
さて、今回の診察では私自身が反省すべき点が2つありました。
一つは、ルカ自身がドクターへ質問した内容。
「消費税の計算ができないが、どうしたらできるようになるか」というもの。
彼は私が同席していたこともあって、そう、質問しただけでしたが、ホントの質問は多分こうです。
「消費税の計算を何回母に教えられても忘れてしまって、そのたびに母に"なんでわかんないかなー、消費税の計算は大切だから覚えなくちゃだめ!"ときつく言われ、俺も覚えたいとは思うけど、いまだにわからなくて、また母に聞くと怒られるし・・・どうしたらいいのでしょうか」
ドクターといろいろ話して、買い物に行って消費税を知る必要があれば、店員さんに聞こう、ということになりました。
「その方がコミュニケーションの勉強にもなるし、いいんじゃないの?」とドクター。
ですよね。確かに普段の生活で消費税を自分で計算する必要がある場面って少ないし、計算ができないことがそんなに重要なことではないんですよね。
でも、母にして見れば、大体消費税の計算って学校のお勉強の中で出てくるものなので、それがなんどやってもできないということは、お勉強ができないということ・・・アスペの子って算数の計算とか得意そうなのに、なんでルカはできないの?という、きわめて勝手な母の感情に子供を巻き込んでしまっているのです。人様には涼しい顔をして、アスペの子にはお勉強を教えるより大切なことがある・・などと日頃いっておきながら、母自身がお勉強はできた方がいいという呪縛から、いまだに逃れられないでいるのです。
これがひとつ目の反省。
そして二つ目。
先週ルカが参加した鉄道イベントの話題。
その中で鉄道クイズというのがあって、ルカが納得できないものがありました。
それは「日本の駅名で一番長い駅名は?」というもの。
その時ルカは残念ながら正解できなかったのですが、家に帰ってからいろいろ調べ、正解の駅名ともう一つ同じ字数の駅名があることを発見したのです。
「絶対、おかしい」とルカ。
しかし、連日その手の鉄道ネタに振り回されている私は、ルカの話もろくに聞かず「だってもう、終わった事なんだから、仕方ないでしょ」と言っていたのでありました。
ちょうど診察の帰りに、そのイベントのときのスタッフと会い、ルカがその疑問を言うと、スタッフの方達は真剣に聞いてくれて、クイズを出題した人(中学のグループらしいのですが)に、ルカが見つけた駅名も教えてあげようと、約束してくれました。
いつまでも駅名ごときにこだわって・・・と苦々しく思っていた私・・これまた反省です。
帰り道、ルカは今日の診察に大満足の様子。
「あーっ、すっきりしたなー。リハの人たちは俺の個性を受け入れてくれたんだよ」
どこでそんな言い回しを覚えたのでしょうか・・・名言!!
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