<ルカママより>

私も昔は夏休みが恐怖でした。
朝から晩まで子供と一緒ですからね。楽しいわけはありません。
でも、この頃はそうでもありません。ルカは自分なりに一日の計画を立てられるので、楽になったなーというのが実感です。
ただし、休み中は私しか話し相手がいないわけで、私の顔を見るとマシンガントーク炸裂!!と言う感じで、私も疲れてはいますが。

さて、こんなふうになるまでには、やはり今までの積み重ねの結果かなあ〜とこの頃思います。
ルカも、ほかの自閉症のお子さん同様、ちいさい頃は、自分で遊びを見つけられる子ではありませんでした。

我が家の場合、余暇の過ごし方ということについては、療育センターで教えられたTEACCH(ティーチ)プログラムが基本となっています。
自閉症の子は、なかなか自由な時間が苦手ということはよく言われます。
なので、一日のタイムスケジュール表を作成し、そのスケジュールに従って生活すると、安定してくるというお話です。
しかーし!!
このスケジュール表通りにやるとなると、多分お母さんはとっても大変です。
そこで私は、自分ができる範囲でおおまかにスケジュールを決めて、それを実行することにしました。
まず、起床・就寝時間、食事の時間、お風呂の大体の時間を決めます。
それに、ほんの少しのお勉強の時間、お手伝いの時間を組み合わせて行きます。
あとは子供におまかせで、ビデオを2時間みるのもよし、テレビゲームをやらせるのもよし・・・と言うことにしました。
せっかくの休みなので、基本的にはゆっくりしてもらいたいものです。その中に、お勉強やお手伝い等のちょっとしたアクセントをいれると、だらだらとした生活の中にもメリハリができるのでは?と思います。
お勉強も学力アップのためではなく、ごく簡単なものを決まった時間帯にやる習慣をつけるのがいいのではないかと思います。
それから、外出も少しするとなおいいですね。
暑くて大変ですけど、プールとか図書館とか、サイクリングとか・・・公園でブランコでもいいです。電車を見に行くのもいいですね。
なかなか友達とどこかへ行くというのは難しいと思うので、一人で楽しめるものを見つけるということも大切だと思います。
はじめはお母さんと一緒にいって、だんだん大きくなるにつれて一人で行けるように練習していくといいですね。ルカはこれができるので、今とっても楽な気持ちがするのだと思います。
また、部屋の中でも趣味があるといいと思います。
例えば、工作。ルカは電車が好きなので、「牛乳パックで作る電車」という工作の本をみながら、毎日一生懸命牛乳パックで電車を作っていた時期がありました。
なかなか、今日実行してすぐ軌道に乗るということは難しいと思いますが、投げ出さないで根気強くやってみて下さい。

いろいろなタイプのお子さんがいるので、一概には言えないと思いますが、ルカの場合、ちょっと枠にはめて生活したほうが、落ち着いて生活できた気がします。
そして、現在は、私がいちいちスケジュールを示さなくても、自分でスケジュールを立てるようになりました。
そうなるまで時間がかかるとは思いますが、ちいさい頃からの積み重ねというものが大切なのかなーと今になって思います。
中には枠にはめてしまうと、毎日のルーチンにこだわりすぎて、急な変更に対応できないのでは?と思う親御さんもいるかもしれません。
そう言う場合、例えば、お父さんが休みの日とか、家族で旅行にいく日などを「特別な日」と位置づけて、そういう日はスケジュール通りでなくてもいいということを説明してあげると良いと思います。

まあ、こうやって理屈をこねることは簡単ですが、なかなか思ったようにコトは運ばないものです。
一日のうちで、ほんの少しの間でも子供と楽しくやりとりできた時間があったなら、それでいいのでは?と思ったりもします。


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