☆ルカ語録☆

○年齢
「パートのおばちゃんに、"お母さんの年いくつ?"って聞かれたんだけど、答えちゃいけないんだよね?」
「うーん、ルカの会社のおばさんだったら、別にいいかな〜。実際に会うこともないだろうし・・・それで、なんて答えたの?」
「えっ?、言ってもよかったんだー。"母から内緒にするように言われているので、答えられません"って言っちゃったよ。」
うーむ・・・微妙な問題です。自閉症の方の中には、人の生年月日を聞くのが趣味な方もいるので、小さい頃から「女性に年齢を聞くのは失礼なことだ」と教えてました。ついでに母の年齢も他人にむやみに言わないようにとは言っていたのですが・・・ケースバイケースなんだよな〜。小さい頃からよーく言って聞かせた甲斐があって、他人に失礼なことを言って失敗するということは、ほとんどないルカなのですが、律儀に守り過ぎのところがあるんですね〜。「あと一歩だなー、ルカ」と苦笑するルカママです。

○命日
ルカのおじいちゃんの命日(ルカパパの父)にお墓まいりに言ったときのこと。(最近ルカママの父も亡くなりました)
「今頃、二人のおじいちゃんでお茶でも飲みながら楽しく話をしているのかな〜。"待っていたんですよ"なんて言ってね」
・・・ルカもそんな気の利いたことが言えるようになったんだね。双方のおじいちゃんのユニークな特徴を見事に受け継いだルカ。なんだかしみじみしてしまうな〜(ルカママ)

○視線
夕食後、ルカがいじましくいつもまでも皿に残ったソースを、スプーンですくって舐めていているので「それ、よそでやってないよね?」と聞くと
「気をつけているんだけどさー、ときどき会社の弁当食べているとき、無意識にやっていることがあって、ヤバイ! って思うよ」とルカ。
「そういうときって、周りの人が自分を見ているような視線感じるの?」
「いや〜? 俺、前から不思議に思っていたんだけどさ。視線感じるってどういうこと? その感覚は全然わからないよ。まあ、人が見ていようがどうしようが俺には関係ないけどさ」 
・・・そっかー、言われてみれば「視線を感じる」って、どういう感覚なんだろう? 視線なんて感じない方がある意味生きやすいのかも知れないなー(ルカママ)

○鳶が鷹を生む?
「○○の仕事ってつまらなそ〜」と、ルカパパと話していたら
「お父さん、お母さん、仕事につまるもつまんないもないんじゃないかな。自分のした仕事によってお客さまや誰かが喜んでくれる。誰かの役にたてるって素晴らしいことなんだよ」
「ほっほー!! 君の考えは立派だね〜。一体どうやったらそんな子に育つのか、教えてもらいたいわ…って、育てたのは私なんだけど、別にそんなこと教えてないよね〜。そんな謙虚な気持ちどこで覚えたのか、マジで不思議だなーって思うよ」
「そういうの『鳶が鷹を生む』っていうんだよね。」 
・・・そこまでは言ってませーん! 第一なんであなたが鷹で私が鳶なのさ!(ルカママ)

○踊り場
「ルカの学校の階段の踊り場に・・・」
「えっ、踊り場? ああ知ってるよ市営地下鉄の『踊場』駅でしょ。あるよそういう駅」

「ち、違う! 学校の・・・ ははーん、もしかして階段の『踊り場』って言葉知らないの〜? いやだー、ルカ語録に載せたくなっちゃう。」
「別に、載せたっていいけどさー。そんな学校に踊るような場所あったっけ??」 
・・・はい、遠慮なく書かせていただきました。あーでも、ミミも小さい頃は踊る場所だって思っていたんですって。そういう勘違いしていることってあるよね・・・(ルカママ)

○言い間違い
 「どうせオレはごくらくなヤツだからさー」・・・それを言うなら「お気楽」です。
 「これはオレにとってはてっぺんちいのような出来事なんだ!」・・・もしかして「天変地異」でしょうか?
 「このプリント学校に持って来る」・・・この場合は、家から学校に「持って行く」が正解です。
・・・言い間違いというより覚え間違い? この他にもたくさんあるよね。自閉症の子にありがちな間違いとしては「持って行く、来る」の言い間違い。その時の自分の立場によって言い方が変化するので、ルカもよく間違います。・・・(ルカママ)

○度胸
 「オレ、この頃度胸ついてきたよなー。前はなんか言われるとすぐ気にしちゃって、びくびくしてたけど、この頃は"そんなの脅しだ、気にしない!"って思えるようになったんだよ。もっともっと度胸つけたいなー」
・・・「度胸」というのとはちょっと違うけど、確かに打たれ強くなってきてるよね。あんまり度胸つけたいからって危ないことしないか、ちょっと心配。・・・(ルカママ)

○切り替え
 今日はみんなで焼き肉だ〜
おやっ? お肉を鉄板にのっけてものっけてもすぐなくなる!
  「ルカ、肉食べてばかりいないで、自分でも焼きなさいよ」
「あー、そうなんだよね。俺ってさー、切り替えができなくて。肉、食べるのか、焼くのかどっちかなんだよね。ほらっ、俺って変なとこあるでしょ」
・・・なるほど、一度に二つのことは難しいよね〜、でもそれって、ただ肉が食べたいだけじゃ・・。

○接待空手?
 職場実習でお世話になった上司は、空手が得意なそうで、仕事の合間に「ルカ君、空手やろうよ。」と誘われたとのこと。でも、ヘタに思いっきり相手を殴って「イタイだろ!」なんて怒られはしないかと心配のルカは、「ああ、いいです」と断っていたとのこと。
「あーっ、でもさー、上司とのつきあいだから"接待空手"やった方がいいのかなー」
・・・アハハ、そういえば前に"接待ゴルフ"の話したよね〜。そこまで気を遣わなくていいのよ〜

○ガキっぽいことはしない!
 否定的な言葉を言われたり混乱してしまうと、自分の頭や口を叩いて「わかった、わかった〜」と動揺していたルカ。
「変だよ〜」と言っても聞き入れない。でもこの頃解決の糸口が・・・。
私のケータイにルカからのメール
「俺のけじめ・・・俺はもうパニくらないぞ 永遠にな」
それからというもの、彼の言葉で言えば、パニくりそうになると、
「いつもなら、ここで混乱してわーわーしてしまうけど、俺はもうそんなガキじゃないぞ。」そう言い聞かせてがまんのルカ。
・・・大人になったのねー。・・・

○普通の高校生
 「俺はこの頃、言葉遣いも悪くなってきたし、先生の言うことが素直に聞けないんだよな。先生にちくった奴は許せないし・・・・なんだか普通の高校生みたいだよね。」

・・・確かに、この間ルカと友達の会話を聞いて、昔のルカを返して!って思った(笑)


○理由が欲しい
 「あのさー、世の中って何げにやっていることが多いよね。そういう時、理由がわからないんだよね。ちゃんと説明してくれって思うよ。例えば、ハサミを人に渡す時、刃先を向けないように渡すでしょ。これは怪我しないようにって説明されて納得できたんだけど。賞状をもらうときとか、ものを人に渡すときとか、両手でやれって言われることがある、それは納得できないんだよなー」

・・・うーむ、ルカのいう通り


○ざまあみろ
 「作業の授業に、俺以外の子達が遅刻して先生に怒られたんだ。その時俺はなんと"ざまあみろ"って思ったんだ。この俺が、そんな邪悪なことを思うなんてショックだったなー」

・・・いえいえ、それをショックだと受け止めること自体、君の心はきれいだと思うよ。


○杖がないと歩けないおばあちゃんの手を引いてあげた時
 「俺は、決してお年寄りに優しくしようと思ってやったんじゃないよ。頼まれたから仕方なくやったんだ。誤解しないでね」

・・・せっかくいいことをしたのに何でそんなことをいうかなー。正直過ぎるのも人を傷つけることを覚えないとね。

○目がある
 「お母さんはジャニーズ系に目があるよね〜」
・・・うん? それを言うなら"目がない"です。

○作業で作った製品を納品したとき
 「注文時に先にお金を払うのが前払い。できた製品と現金を引き替えるのが代引き・・・お店で黙って商品をとってしまのは?」

・・・万引き?
 「あたり〜」この手のだじゃれが好きな彼。


○ポートボールの試合をして
 「やっぱりおれは人からボールをとったりするのが苦手だなー」

・・・ルカはやさしいからね。
 「また〜、そんなことは言わないで! 俺は優しいんじゃないよ。弱いだけさ。あー、ライオンみたいに強くなりたいなー」

○人のせい
・・・ルカって、なにか悪いことがあっても人のせいにしないよね。いい性格だなー
 「だってさ、人のせいにするとすんごく怒られるよ。中学の時、人のせいにばかりする子がいてさ、先生にすんごく怒られてたもの。俺も小学校の時はよく怒られたなー」
・・・確かに(^_^;) 自分が怒られるより、人が怒られているのを見る方がわかりやすいのかな? 人のせいにするってこと自体、そもそも自分が見えてないってことなのよね。いい性格というよりは、学習能力があるということなのかしら?


○口チャック
・・・気分が高まってしまうとおしゃべりがやめられなくなるルカ。この頃は「黙ってて」と言うと、口を軽く手でたたいてしまいます。それはどうにかならないかなーと言うと
 「やめられないなー、口にチャックでもついてればいいのに。チャックを閉めれば話せなくなる仕組みになっていたら便利だよね。こんなに医学が発達してるんだから、整形手術をしてチャックをつけてもらうこともできるんじゃないかなー」
・・・どこまで本気のご発言? そういえば昔は「黙って」というとよく口にガムテープ張ってたよなー



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