「Nifty」 Windows.FAQ - 基礎講座:ping コマンドの使い方

TCP/IP の IP レベルで通信できるかどうかを確認するために、ping コマンドが使われます。
ping は ICMP パケットを送信し、相手からの応答を要求するプログラムです。

このページでは ping コマンドの使い方を解説します。

■ 基本的な使い方

  1. ダイヤルアップで接続している場合は、ダイヤルアップ接続を行います。
  2. MS-DOS プロンプト (Windows NT/2000 はコマンドプロンプト) を開きます。(脚注1)
  3. 次のような文字列を記入し、Enter キーを押します。
    C:\WINDOWS>ping www.yahoo.com
    ※ ping の後には半角スペースが入ります。
    ※ ping の後の www.yahoo.com 部分は、接続確認したい相手コンピュータのホスト名 (脚注2) もしくは IP アドレスです。

■ 結果の見方

ping を実行した結果によって、目的のホストとの接続状況が確認できます。

■ 基本的な問題判別

TCP/IP での通信に問題が発生した場合、ping を使うことで問題を特定することができます。
  1. デフォルトゲートウェイに ping する

    自分のデフォルトゲートウェイとして設定されたアドレスに ping します。
    現在のデフォルトゲートウェイは、コマンドプロンプトで ipconfig を実行すると表示されます。(Windows95 だけは [スタート]−[ファイル名を指定して実行] で winipcfg を実行する必要があります。)

    正しい応答があれば、基本的な IP 設定に問題はありません。

  2. DNS サーバーに ping する

    ご自分の DNS サーバーとして設定されたアドレスに ping します。
    現在の DNS サーバーは、コマンドプロンプトで ipconfig /all を実行すると表示されます。(Windows95 だけは [スタート]−[ファイル名を指定して実行] で winipcfg を実行する必要があります。)

    応答がない場合、DNS サーバーとして指定したアドレスが間違っている可能性があります。

  3. 目的のサーバーに ping する

    目的のホストに ping します。

    応答があれば、IP レベルでは通信可能だとわかります。ping に応答があってもブラウザでアクセスすると問題がある場合、ブラウザか http サーバーに問題があると推測できます。


脚注1:コマンドプロンプトの起動方法
脚注2:ホスト名とは?

TCP/IP プロトコルが稼動している機械を「ホスト」と総称することがあります。
各ホストには 1 つ以上の IP アドレスが割り当てられ、IP アドレスを基に通信を行います。 (IP アドレスがわからない相手とは通信できません。)
IP アドレスは 32bit (IPv4) のビット列ですが、多くの場合 204.71.200.74 のように 8 ビットごとに区切って 10 進数で表記します。

IP アドレスは覚えにくいので、人間がおぼえやすいようにつけた名前が「ホスト名」です。
ただし、ホスト名では通信できないので、ホスト名を IP アドレスに変換する必要があり、インターネット上では変換するために DNS が使われています。
Internet Explorer などのプログラムは DNS サーバーにホスト名を問い合わせ、返された IP アドレスを使って通信しています。

Internet Explorer などのブラウザのアドレスバーに表示された http:// で始まる名前 (URL) は次のような構造になっています。

<プロトコル名>://<ホスト名>/<ディレクトリ>/<ファイル名>

ですから、ping でホスト名を指定するときは、URL の <ホスト名> 部分を指定してください。