更新 99/01/29 T.Abe

すばる

(C)国立天文台
ファーストライト画像
『すばる』光学望遠鏡   ファースト・ライトで取得した木星・土星の映像
計画
国立天文台は、1991年より400億円を投じ、大型光学赤外線望遠鏡「す ばる」を、光学望遠鏡にとっては天敵である空気の揺らぎが世界一少ない、ハワ イ島マウナ・ケア山頂(標高4,200m)に、建設中であったが、エンジニ アリング・ファースト・ライト(初めて星の光りを受ける)を実施し、発見され ている中で最も遠い、140億光年先のクエーサー(強いエネルギーを出す天体の鮮明な画像等10枚を、1月28日(日本時間29日)に、公開した。
「すばる」は、一枚の鏡面の望遠鏡としては世界最大口径8.2mで、7つの観測機器の調整を今夏に完了し、来年2000年3月から本格観測に入る予定である。
ファースト・ライトの映像はNASA「ハップル宇宙望遠鏡」の画像に 劣らない鮮明さで、今後の調整での更なる高性能化が見込まれ、来年に向けての本格運用が待たれる。
開発
この装置の開発・製造には、プライム三菱電機をはじめ世界の各分野技術のトップレベルの会社が参画し、最新のメカトロニックスならびにオプチックスの技術が駆使されている。たとえば望遠鏡の心臓部である、主鏡のレンズは、特殊ガラスでは世界一のコーニング社が、3年かかって線膨張係数10億分の1と言う特殊ガラスを使い、1.5mの正六角形の鏡を40枚作り、これを融着して一枚の鏡に仕上げた。又、鏡の研磨は、これ又研磨では世界一のコントラベス社によって行われれ、直径8.2m厚さわずか20cm主鏡が完成した。
最大の技術課題であった、主鏡の自重や周囲環境の変化による歪の除去については、鏡を支える261本の支持棒を、日本の最新のコンピュータ制御の技術を使い、アクチエータにより調整し鏡面精度を維持する方法を開発し解決した。
期待
この結果、この望遠鏡は、東京から見て、富士山頂のテニスボールが見分けられる分解能を持ち、宇宙の果てまで観測可能となり、星や惑星の誕生の仕組みの解明や、宇宙の中の生命の発見等が期待されている。

皆さんもハワイにお出かけの折は、是非ハワイ島に行き、山頂にそびえる、日本の『すばる』望遠鏡の勇姿をご覧下さい。

ミラー テレスコープ
261本のアクチエータ
完成したミラー部
写真;(C)国立天文台