2007/06/27

  米国NASAは、2011年に寿命がきて退役が予定されているスペースシャトルの後継機として、新型宇宙船「オリオン」(Orion)の開発を進めている。Orionは、直接月まで飛行することができ、月面宇宙基地建設計画の重要な位置を占めている。

  NASAは、2006年8月31日、ロッキード・マーチン社を主契約者に選定し、開発を進めている。

  Orion の名前は、「オリオン星座」から名付けられたと言われている。アポロ宇宙船と同様なカプセル型の形状をしているので、飛行安全性は有翼のスペースシャトルに比べて格段に向上する。内部スペースはアポロに比べて2.5倍以上、直径約5m、重量は約25tで、国際宇宙ステーションには6名、月探査には4名の宇宙飛行士を輸送することが出来る。
 

 
 打上ロケットは、平行して開発されている、「Ares I」有人宇宙船用、「Ares V」物資輸送用ロケットが使用される。(「Ares」はギリシャ神話の火星の神) 

 Orionは、AresTよって打上げられ、月探査の際には、まず軌道上で月着陸船や地球離脱ステージとドッキング。それから地球離脱ステージの噴射で月軌道へと向かう。月着陸船と地球離脱ステージは、物資輸送用のAres Vにて打上げられる。

 月へのアプローチはアポロと同じであるが、月周回軌道に到着後、宇宙飛行士を月に送り出した後、オリオンは無人飛行をする。月面探査では2人一組で、安全で効率的な活動する計画。
 
 
 又、オリオンは、地球への帰還途上、大気圏に再突入の後はアポロ宇宙船と同様パラシュートを使って降下するが、アポロは海に着水したが、誘導技術が格段に進歩したので、ピンポイントを狙って、地表30m位で逆噴射ロケットを使い、時速30Kmまで減速し、ハード・ランディングする事が計画されている。この方式の方が、カプセル回収のために海軍の航空母艦など艦隊派遣のための費用が不要になるので、運用が容易で経済的である。
 

  ただオリオン開発計画が、米議会がイラク派兵のため軍事費がかさみ、大幅に宇宙関係予算をカットした為、2015年までずれ込み、シャトルが退役する2011年から米国が、国際宇宙ステーションへの運搬手段がなくなり、又ロシヤのソユーズに頼らなければならない事態がくるのではと、懸念されている。
 
   画像©NASA