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| ©CERN |
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宇宙誕生のビックバーンの直後には、同量の物質と反物質が生まれたが、その殆どが対消滅したが、微かな対称性の違いから物質が消滅を免れて残り、現在の宇宙を形成したと言われている。反物質が宇宙から完全に消滅したメカニズムは解明されていない。
自然界の物質は、陽子、中性子、電子で構成されるが、それに対応して、反陽子、反中性子、陽電子があり、これを反物質と呼ぶ。
その反物質の存在は、今世紀始めに確立した量子力学の推測により予言されたが、陽電子は1932年、反陽子は1955年にその存在が確認されている。
その反陽子を人工的に製造することは、微量であるが、スイスのアルプス山麓のにある欧州核研究機構CERN(セルン、European Organization for Nuclear Research)において成功している。
CERNでは、昨年8月に反陽子工場の運転を開始し、新たに建設された反陽子減速器(Antiproton Decelerator)を使い、物質と反物質の違いに関する研究を国際協力の基に進められている。
反物質と物質が衝突して対消滅したときには、アインシュタイン博士のエネルギーの法則「E=mc2」に示される通り、エネルギー密度で、核爆発10,000倍の膨大なエネルギーが発生すると考えられている。
日本においては、高エネルギー研究所が、電子の反物質である「陽電子」を生成し、これを大型粒子加速器「トリスタン」で、電子と衝突させる研究を行っている。
反物質を生成し、制御する技術は未だ緒についたばかりであるが、これらの研究により、新しい発見がなされ、この膨大なエネルギーを活用できれば、人類はエネルギー問題から、解放されることになるだろう。